リレー侍 20年ぶり金!ぶっちぎり2位に0秒61貫禄勝ち

[ 2018年8月31日 05:30 ]

アジア大会 男子400メートルリレー ( 2018年8月30日 )

<アジア大会陸上>男子4×100メートルリレー決勝、バトンをつなぐ桐生祥秀(左から2人目)とケンブリッジ飛鳥(右手前)(撮影・小海途 良幹)
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 陸上男子400メートルリレーで山県亮太(26=セイコー)、多田修平(22=関学大)、桐生祥秀(22=日本生命)、ケンブリッジ飛鳥(25=ナイキ)のオーダーで臨んだ日本が38秒16で勝ち、1998年バンコク大会以来20年ぶり5度目の優勝を果たした。柔道男子73キロ級は、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの大野将平(26=旭化成)が決勝で11分9秒に及ぶ死闘を制して優勝した。

 日本の敵はいなかった。リレー侍が自己記録9秒91の蘇(ソ)炳添(ヘイテン)擁する中国に0秒73の大差をつけるなど完勝。予選を含めて他国を寄せ付けない圧巻の走りでぶっちぎった。ただ、1走の山県は「金メダルはうれしいが37秒台を狙っていたので悔しい」とアジアVだけでは満足しなかった。

 すでにメンバーの視線は他の大陸の猛者に向けられている。7月の欧州遠征では、ダイヤモンドリーグで0秒48差で敗れた英国の強さを肌で感じた。37秒61と日本記録に迫る今季世界最高記録を出され「英国に勝たないとメダルはない」と桐生。ケンブリッジも「勝負できるように頑張らないといけないと感じた」と話すなど各個人が危機意識を強めている。

 日本歴代2位の10秒00の記録を持つ伊東浩司氏を擁し、20年前のバンコク大会で金メダルを獲得したときのタイムは38秒91。この20年間で日本記録は37秒60に縮まったが、アンカーのケンブリッジは「世界選手権までもっと攻めていかないといけない」とさらなる高みに挑む構えだ。

 今大会はリオ五輪銀メダルメンバーの飯塚が1600メートルリレーに回り、2走に多田を起用。お家芸のバトンパスが全て詰まり、課題も残した一方、誰が出ても一定の走りができるというのは大きな強みになりつつある。土江コーチは「バリエーションは増やせている」と手応えを口にする。多田のほかにも欧州遠征で山県に代わって1走を務めたアジア大会200メートル金メダリストの小池や、米国で武者修行中のサニブラウン・ハキームもいる。互いに刺激し合うことで、リレー侍はまだまだ強くなる。

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