【松岡修造氏の全米オープン展望2】ダニエルの“5歩亀”に期待

[ 2018年8月24日 08:00 ]

松岡修造氏の全米オープン展望(2)

全米オープンの展望を語った松岡修造氏
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 他の日本男子に目を向けると、ダニエル太郎(25=エイブル)がどんどんトップに近づいている。

 今季ツアー初優勝を挙げて、今は世界76位。あれだけ背丈があって、あれだけ動ける、さらにミスをしない。この3拍子そろったトップ100はそういない。ただ攻撃しないことが弱点だった。でも最近の彼は攻め始めている。新しいテニスに挑戦して、勝つことで自信がついてきた。

 長所であり、短所でもあるのが“亀メンタル”。徐々に一歩ずつで、どかーん大きく前進しないタイプ。でも亀にだって1歩でなく5歩くらい進むときもある。今回はその“5歩亀”になってほしい。本人は30歳ぐらいでグッと上がっていくキャリアを思い描いているかもしれないが、今でもいける。僕はそう思っている。

 ダニエルと対照的に昨季躍進した杉田祐一(29=三菱電機)は苦闘が続いている。彼の良さは粘り強さだが、今は大事な時にミスが出る。一番の武器を失ってしまっている状態だ。だがメールを送ったら「今は優勝したときよりも大事なことを学んでいます」と返ってきた。昨季見つけた自分のテニスを取り戻せば、必ずランキングも再浮上できる。

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