フクヒロ、移籍騒動乗り越え挑む!日本女子複41年ぶりの金

[ 2018年8月5日 05:30 ]

バドミントン世界選手権第6日 女子ダブルス準決勝 ( 2018年8月4日    中国・南京 )

女子ダブルスで決勝進出を決めた福島(奥)、広田組
Photo By 共同

 各種目の準決勝が行われ、女子ダブルスで前回銀メダルの福島由紀、広田彩花組(岐阜トリッキーパンダース)が米元小春、田中志穂組(北都銀行)を2―0で下し、2大会連続で決勝に進んだ。初出場の永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)も勝ち、5日の決勝は日本勢対決となった。勝った方が、この種目の日本勢で77年第1回大会の栂野尾悦子、植野恵美子組以来となる41年ぶりの金メダル獲得となる。

 フクヒロが再び世界一に挑む舞台を整えた。米元、田中組にストレートで快勝。決勝に向けて体力を浪費せずに勝ちきり、福島は「追い上げられたところも2人で乗り切れた。2―0で勝てたことが大きい」と言って、息をついた。

 攻守にバランスの取れたプレーだった。流動的にポジションを変え、レシーブ力のある相手に的を絞らせない。第2ゲーム。広田は後ろからの強打で19点目を、ネットそばから角度をつけて打ち込み20点目を決めた。福島が前、広田が後ろが基本のポジションだが、福島は「広田が後ろからがんがん前に入ってきてくれる。ぐるぐる回れるようにと考えてやってきた結果が今の形になった」と変幻自在なスタイルへの進化を説明した。

 初めてA代表入りした昨年は世界選手権で銀メダルを獲得し、年末の全日本選手権も初制覇した。だが、今年は競技だけに集中できる状況ではなかった。信頼する指導者の今井彰宏氏が再春館製薬所を離れ、2人も4月に退社。今井氏を追って岐阜トリッキーパンダースに移籍した際は大騒動となった。

 そんな苦境を乗り越えて、結果を残し続けている。5月の国別対抗戦ユーバー杯では日本の優勝に貢献。6月には初めて世界ランキング1位にもなり、リオ五輪金メダルの高橋礼、松友組を抑えて、日本勢トップの座を維持している。

 決勝で日本勢同士がぶつかるのは、五輪と世界選手権を通じて初めて。広田は「昨年の悔しい思いをぶつけるいい機会。2人で絶対に獲りたいと思う」と初の世界タイトル獲りを力強く誓った。

 ▼田中志穂 (ベスト4入りで)昨年より一歩超えたことで満足してしまった。金を目指していた相手との違いが出た。

 ▼米元小春 勝ち上がれば日本人と当たるので、戦い抜くフィジカルや我慢するラリー力をつけたい。

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月5日のニュース