“アドベンチャーランナー”北田氏 ピレネー山脈900キロ横断スタート

[ 2018年7月31日 05:30 ]

ピレネー山脈横断をスタートする北田雄夫氏
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 食料や寝袋などを背負い、数百キロを走るマラソンで日本人初の7大陸走破を達成した“アドベンチャーランナー”北田雄夫氏(33)が30日、欧州・ピレネー山脈900キロを横断するレースを開始した。

 大阪府堺市出身の北田氏は中学生時代から陸上を始め、近大在学時に日本選手権1600メートルリレーで3位に入ったが、その後は思うような成績を残せず一時は運動を辞めることもあった。

 しかし「可能性に挑戦したい」という一心で、30歳を機に会社を辞めて“アドベンチャーマラソン”の世界に飛び込んだ。マイナス40度のアラスカ1600キロをはじめ、ヒマラヤ山脈、ジャングルなど4年をかけて世界最高峰の極限レースに挑み「日本人初の世界7大陸アドベンチャーマラソン走破」を達成した。北田氏の挑戦は過酷な自然な環境の中で熱中症、凍傷、感染症、幻覚など通常のマラソンでは考えられない状況の下で、チャレンジを行ってきたものだ。

 今回チャレンジする予定だったピレネー山脈横断レースも急きょ、前回参加者が負傷したことで訴訟問題となり、レース開催許可が下りずに中止となったが、北田氏は参加者の有志らとチャレンジすることを決意。「スタート地点は仏南部のバニュルス、ゴールは仏南西部のアンダイエです。標高は0〜3200メートルのピレネー山脈を、気温0〜35度の中、地中海から大西洋まで900キロ、累計標高6万5000メートル、7月30日から8月17日までの19日間以内の走破を目指します」と、距離にして東京〜山口、毎日富士山に登るほどのランニングを行うという。

 今回はウェアや食料に加え、テントやGPS、レインポンチョのほか、バッテリー2キロ、浄水器なども準備し、ザック重量13キロを担いでのランニングとなる。

 北田氏は「どんな景色が広がり、心身はどうなり、道中何か起こるかわかりませんが、無茶し過ぎず、精いっぱいチャレンジしてきます。それでは、行ってきます」と新たなチャレンジのスタートを切った。

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