日大 内田アメフット部前監督を懲戒解雇、完全追放で独裁に幕

[ 2018年7月31日 05:30 ]

日大アメフット部の悪質反則問題を巡り記者会見する第三者委員会
Photo By 共同

 アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で揺れる日大は30日、臨時理事会を開き、職員の内田正人前監督と井上奨前コーチを懲戒解雇することに決めた。この日の朝に7人の弁護士で構成される第三者委員会から最終報告書を受け取り、反則指示が認定された2人に厳罰を下した。また、第三者委員会は田中英寿理事長が適切な危機対応を行わず、社会からの批判を増幅させたと断じた。

 しっぽを刻まれるように少しずつ職務を失っていた内田氏が、ついにばっさりと切られた。第三者委員会の最終報告を受け、井上氏とともに悪質タックルを指示した首謀者として大学側から懲戒解雇処分を下された。

 報告書で「独裁体制」と記されたアメフット部の監督を5月中旬に辞任したのを皮切りに、6月に入ると常務理事からも退き、日大の関連会社の取締役も辞した。その後は権勢の源の一部でもあった保健体育事務局長兼人事部長の職を解かれた。最後にはわずかな居場所もなくなった。

 事実の隠ぺいを画策し、後手後手の対応に回るうちに、悪質タックル問題は日大の組織全体のガバナンス問題にまで発展した。当初は「前監督の指示とプレーに乖離(かいり)があった」と主張し、内田氏を擁護していた日大だが、騒動の拡大に伴い大学ブランドは大きく傷つき、今月16日のオープンキャンパス来場者は前年度の3割減となっていた。組織刷新を図る日大には、もはや内田氏を切るしかなかった。

 アメフット部の再出発のためにもギリギリのタイミングだった。31日には関東学連の臨時理事会が開かれ、日大のリーグ戦復帰の可否が決まる。すでに外部有識者による選考委員会で立命大元コーチの橋詰功氏(54)が新監督に内定。チーム改善報告書も提出している。日大は影響力が残ることを懸念されていた内田氏を完全追放することで、復帰に向けての準備を最低限整えた。

 【悪質タックル問題これまでの経過】
 5月6日 日大と関学大の定期戦で日大守備選手の危険なタックルで関学大の選手が負傷
 12日 関学大の鳥内監督らが抗議文送付を明かす
 15日 日大が関学大に、内田監督による意図的な反則行為の指示を否定する回答を提出
 17日 関学大が会見し、日大の回答を疑問視し、真相究明と直接の謝罪を求める
 19日 内田監督が関学大側に直接謝罪し、辞任を表明
 22日 日大の守備選手が記者会見し、内田前監督と井上コーチの指示に従って行ったと説明
 23日 内田前監督、井上コーチが反則指示を改めて否定
 26日 関学大が日大の再回答書に不服を示し、定期戦を当面、取りやめると発表
 29日 関東学生連盟が内田前監督と井上前コーチの「除名」など処分を発表。チームは条件付きの出場資格停止に
 31日 日大守備選手側と関学大負傷選手側の示談が成立
 6月1日 日大が内田前監督の大学常務理事辞任と第三者委員会設置を発表
 26日 関東学連が臨時総会で内田前監督と井上前コーチの除名処分を正式決定
 29日 日大の第三者委が内田前監督と井上前コーチの反則指示を認定
 7月17日 日大新監督として立命館大OB橋詰氏の内定が明らかに。関東学連にチーム改善報告書を提出

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