宮部愛芽世 姉の背中を追う金蘭会の2年生エース「日本代表になることが夢」

[ 2018年7月23日 17:39 ]

 バレーボール界で、宮部姉妹は名の知れた存在だ。姉は高校2年で日本代表デビューをした藍梨。妹の愛芽世(あめぜ)は、その姉の背中を追っている。金蘭会の2年生エースとして、近畿高校選手権を奮闘中。23日、府民共済スーパーアリーナで行われた2試合に勝ち、4強を決めた。

 「チームが苦しい時にいいプレーが出せなかった。後衛から前衛に行った時に、“よし行こう”という気持ちで行って空回りしました」

 準々決勝の氷上(兵庫)戦の第2セットにミスが出た点を反省した。しかし、滞空時間の長いジャンプから繰り出すアタックで、得点を叩きだしたのも事実だ。1メートル74の身長で最高到達点3メートル9を誇る。俊敏な動きで守備でも活躍した。

 米国に留学してバレーを続ける姉は、金蘭会1年の2014年度に高校3冠(全国高校総体、国民体育大会、全日本高校選手権=春高バレー)を達成した。同じナイジェリア人の父を持つ妹が追うのは、高校の先輩でもある姉が記した偉大な記録だ。

 チームにも、その力がある。1月の春高バレーに優勝。1年生で活躍した宮部を含めて当時のレギュラーが、多く残る。期待がかかる年代だが、池条義則監督は「守備力、精神力は劣っている」と手厳しい。ここままではいけない――。その空気を、選手も感じ取っている。宮部は「チームの目標だけど、そんなに簡単じゃないと肌で実感している。目標というより、まだ夢に近いと思います」と、1冠目の8月の全国高校総体に向けてレベルアップの必要性を感じていた。

 金の卵は、これまで18歳以下の日本代表に選ばれている。ゆくゆくは、「日本代表になることが夢」と目を輝かせた。「東京五輪は無理でも…」、次の24年パリ五輪に向けて日の丸を背負うのが目標だ。ハキハキと話し、16歳とは思えないしっかりした印象を抱かせる。卓越したジャンプ力と同様に、目の前の壁もきっと飛び越えていける。

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2018年7月23日のニュース