栃煌山2敗死守、V残った!「押し返そう、押し返そうと。体がうまく反応してくれた」

[ 2018年7月19日 05:30 ]

大相撲名古屋場所11日目 ( 2018年7月18日    ドルフィンズアリーナ )

栃煌山(左)は押し出しで千代大龍を下す(撮影・岩崎 哲也)
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 平幕・栃煌山が千代大龍を破り、平幕・朝乃山とともに2敗を守った。御嶽海を2番手で追走している。御嶽海は魁聖を押し出し、初日から11連勝で単独首位をキープした。大関・豪栄道は大翔丸を寄り倒してカド番を脱出した。

 初土俵から13年半。3年ちょっとの御嶽海に、あっさり先を越されてたまるか。栃煌山が千代大龍のはたきを何度もこらえて押し出した。まだ2差。逆転初優勝のチャンスはある。「引かれてちょっとバタバタしたけどね。押し返そう、押し返そうと。体がうまく反応してくれた」

 同部屋の新大関・栃ノ心が右足親指を痛めて途中休場。春日野部屋の期待を一身に背負う。それでも落ち着きは失っていない。「せっかくいい位置にいる。しっかり緊張感を味わいながら内容をよくしていきたい」。追う立場を楽しむ余裕さえ感じられる。

 経験が違う。12年夏場所。12勝3敗で史上初の平幕同士の優勝決定戦に臨み旭天鵬(現・友綱親方)に敗北。その悔しさを忘れたことはない。八角理事長(元横綱・北勝海)も「栃煌山はいい流れできている。優勝争いの経験は大きい」と話す。

 確かな手応えもある。ここ数年、両膝痛に加えて腰痛も発症したこともあり、立ち合いの感覚はどんどんズレていった。終盤まで賜杯レースに参加した昨年春場所も、ごまかしながら土俵に立っていた。しかし、今場所は「(稽古で)疲れて背中がパンパンのときに、こんな感じだった、と思い出した」。感覚は近年で最もいい。

 昨年9月に誕生した長女の動画を、東京にいるせり夫人が場所中も送ってくれる。最近は「ママ」と言葉も発したが「パパ、と言ってくれない」と苦笑い。賜杯を抱いた姿を長女に見せ、「パパ」と言わせたい。

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