千代大龍 混戦V争い「邪魔者になる」上位陣不在で好機!1敗死守

[ 2018年7月15日 05:30 ]

大相撲名古屋場所7日目 ( 2018年7月14日    ドルフィンズアリーナ )

寄り切りで妙義龍(右)を破る千代大龍
Photo By 共同

 前頭6枚目の千代大龍が混戦ムードの中で、1敗を死守した。日体大の2学年上の先輩・妙義龍の変化にもしっかり反応して寄り切り、1敗対決を制した。新大関・栃ノ心は右足親指を痛めて休場し、3横綱、1大関が不在になった。関脇・御嶽海は琴奨菊を寄り切り全勝を守った。

 右に変わった妙義龍を突き放し、ズバっと右を差す。かち上げを武器にする千代大龍にとっては本来の相撲ではなかったが、左を巻き返してがぶり寄り。勝負を決めた。「押し合いをしたら負けるイメージを与えられているのかな。相手も調子いいので勝てて良かった」。過去4勝6敗と分の悪い相手からの白星に、笑みが絶えなかった。

 相手は日体大時代の2学年先輩。「かわいがってもらいましたよ。団体とかもチームで優勝して。2年間、同じ釜の飯を食いましたからね」。その先輩が警戒して立ち合いで変化するほど、強い当たりが復活。「今場所は当たりが強いし、当たれている。(状態が)戻ってきた」と自信を見せた。

 3横綱に続き、栃ノ心も休場。全勝の御嶽海を1差で追いかける三役経験者の千代大龍にも優勝のチャンスはある。「僕は優勝する力士じゃない。華もないので。優勝争いの邪魔者になれたら」と謙遜したが、「万が一、優勝したら全ての幕内力士が希望を持てますよね」とチラっと本音ものぞかせた。

 現時点で優勝経験者は豪栄道と琴奨菊のみ。だが、両者ともに精彩を欠いており、栃ノ心が休場したことで優勝争いは混とんとしている。1敗力士は千代大龍、遠藤、朝乃山だけとなった。「僕は優勝するためにプロに入ったわけじゃない。男を磨くために入ったんです」。男を磨き続けて7年。いよいよ光り輝く時が来た。

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2018年7月15日のニュース