【玉ノ井親方 視点】阿炎 横綱の弱点引き出した突っ張り

[ 2018年7月13日 10:11 ]

大相撲名古屋場所5日目 ( 2018年7月12日    ドルフィンズアリーナ )

鶴竜(左)の口を直撃する張り手も飛び出し、突き出しで金星を挙げた阿炎(撮影・椎名 航)
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 鶴竜は阿炎との我慢比べに負けた感じだった。突っ張って前に出たけど、相手との間隔が空きすぎてしまった。阿炎はそれほど重くないから、押し切れると思ったのかもしれないね。でも、突っ張り合いに付き合う必要はなかった。阿炎の腕が思った以上に伸びてきて、我慢しきれず、一番やってはいけない引きが出てしまった。

 もっとまわしを狙って相撲を取っていれば展開も変わっていたはず。右上手を取っていい形で勝った正代戦のように、まわしを取った方が相撲は安定する。逆に離れて取ると引く悪い癖が出てしまう。前日の勢戦で自分の相撲を崩してしまったのかもしれないね。

 阿炎は今が伸び盛り。番付が上がり周りも研究してくる中で、横綱を相手に押し返して勝ったのはたいしたもの。体も大きくなって、成長著しいよね。(元大関・栃東)

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2018年7月13日のニュース