丸の内から世界へ リアルサラリーマン加納遼大 7人制ラグビーW杯で活躍誓う

[ 2018年7月10日 18:48 ]

FW勢とともにスクラム練習を行う7人制ラグビー男子日本代表の加納遼大(中央)
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 “リアルサラリーマン”が世界の頂上舞台に立つ。7人制ラグビーのW杯(20〜22日、米サンフランシスコ・AT&Tパーク)に出場する男子日本代表が10日、東京都内で午前、午後の3部練習を行い、SH加納遼大(26、明治安田生命)が「楽しみ。早く試合をしたい。任されたからには期待以上のことはしたい」と初の大舞台での活躍を誓った。

 茨城・常総学院高では花園に出場し、明大でも4年間一線級で活躍したが、目標のトップリーグ(TL)入りには「トライアウトも受けたけど声が掛からなかった」と言い、一般学生と同様にリクルートスーツに身を包んで就職活動し、15年4月に明治安田生命に入社。チームはTLの実質3部に当たるトップイーストに所属するが、全体練習は土日の週2日だけ。1カ月前まで週5日フルタイムで働いていた“リアルサラリーマン”の代表入りは、プロ化が進むラグビー界では15、7人制を通じて稀と言える。

 今回の代表13人で加納と同様の競技環境の選手はいないが、グラウンドに立つ以上は言い訳はなし。セールスポイントは15人制でCTB以外のバックスポジションを全てプレーしたというユーティリティー性だ。岩渕健輔ヘッドコーチからもこの点に期待を寄せられている。明大時代もチーム事情で3年までWTBやFBでプレーしたが、「当時は面白くないと思ったが、今に生きてます」と経験を無駄にはしなかった。

 2年後の20年東京五輪に向け、チームとしても個人としても試金石となる大舞台。東京・丸の内が勤務地のサラリーマンがスーツをジャージーに着替え、世界で大暴れする。

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2018年7月10日のニュース