錦織 初の8強!修造以来4人目 10度目の挑戦で壁破った

[ 2018年7月10日 05:30 ]

テニスウィンブルドン選手権 男子シングルス4回戦 ( 2018年7月9日    英ロンドン・オールドイングランド・クラブ )

自身初のウィンブルドン準々決勝進出を果たし、観衆の声援に応える錦織(AP)
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 男子シングルス4回戦で世界ランキング28位の錦織圭(28=日清食品)は、同138位のエルネスツ・ガルビス(29=ラトビア)に4―6、7―6、7―6、6―1で逆転勝ち。日本男子では95年の松岡修造以来、23年ぶり4人目の8強入りを決めた。11日の準々決勝では元世界1位のノバク・ジョコビッチ(31=セルビア)と世界40位のカレン・ハチャノフ(22=ロシア)の勝者と対戦する。

 ニシコリ、ラスト8クラブへようこそ!ウィンブルドンではベスト8まで勝ち上がった選手は「ラスト8クラブ」と呼ばれ、会場やホスピタリティーエリアに入れるパスが恒久的に与えられる。10度目出場での8強入りは、歴代5位のスロー記録。錦織がついにその仲間入りを果たした。

 ガルビスはケガでランキングを落としているとはいえ、元世界10位の実力者。予選を勝ち上がって勢いに乗っていた。錦織も「危ない選手。リターンが鍵になる」と警戒はしていたが、強烈なサービスにとことん手を焼いた。3回戦のキリオス戦であれほどさえを見せたリターンが不発。第1セットは相手サーブでわずか2ポイント、第2セットも6ポイントしか取れなかった。

 蓄積した疲労もプレーに影を落とした。試合開始時、右上腕にはテーピングを施していた。フォアのミスが目立ち、うつむき、ため息をつく場面が目立った。第1セット終了後にマッサージを受け、第2セットの第7ゲーム終了後には痛み止めの薬をのんだ。

 第2セット終盤からは、リターン位置を思い切り下げ、相手のサーブに食らいついた。徐々に流れを引き寄せ、このセットをタイブレークで競り勝つと、第3セットも白熱のタイブレークへ。転倒して左膝を痛めた相手に2度のセットポイントを与えたが、これをしのぎ、錦織は4度目のセットポイントを生かして12―10で取った。

 第4セットは第2ゲームでこの日初めてのブレークに成功し、5ゲーム連取の一方的な展開に持ち込んだ。08年の初出場から10年、錦織がついに8強の扉をこじ開けた。

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