栃ノ心 心込めて戦う!七夕短冊に「優勝」願うも「心」入れ忘れた…

[ 2018年7月8日 05:30 ]

大相撲名古屋場所 ( 2018年7月8日    名古屋ドルフィンアリーナ )

力士会で短冊に願い事を書いた栃ノ心(右)と御嶽海
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 大相撲名古屋場所は8日、名古屋市のドルフィンズアリーナ(旧愛知県体育館)で初日を迎える。7日は土俵祭りが行われ、新大関の栃ノ心(30=春日野部屋)ら三役以上の関取衆が参加。短冊に優勝の2文字を書き込んだ角界のニュー看板力士は、さらなる高みを目指して新たなスタートを切る。

 会場に設置されたササに、栃ノ心が七夕の願い事をしたためた短冊を飾り付けた。「優勝できますように」。親方の教えを守る純粋な男の願いだが、優という漢字をよく見ると「心」が抜けていた。既にしこ名に心の文字があるからなのか。その問いかけに「そうなんですか?」。明らかなミスに顔を赤らめたが、確かな決意が言葉に刻まれていた。

 「優勝するつもりでいきたい。一日一番、集中して、気合を入れて、一生懸命ぶつかっていく。それだけです」

 平成以降で誕生した大関は栃ノ心で25人目。新大関優勝を果たしたのは、栃東(現玉ノ井親方)と白鵬の2人しかいない。初日は女子プロゴルファーの比嘉真美子と婚約した前頭2枚目・勢と対戦。新たな看板力士は、その第一歩がいかに肝心であるかは承知している。「初日と千秋楽が大事。思い切りいって勝ちたい」。始め良ければ終わり良し。2度目の賜杯を目指してエンジン全開のまま15日間を戦い抜く。

 先場所で痛めた手首の状態は「良くなった」と問題なし。この日は休養に努めて場所に備えた。「体の状態も悪くない。あとは気持ち」。大関として土俵祭りに初めて参加し、ファンから最大級の声援を送られた新大関。「いつもと違いドキドキしている。声援の大きさは感じています。うれしいです」。この日は消えていた「心」も、初日を迎えれば闘志となって体の中にこもるはずだ。

 <関取衆願いさまざま 御嶽「イケメン」 白鵬「1000勝!!」 稀勢「いい一年」>関取衆は6月26日の力士会で短冊を渡され、そこに願い事を書いた。ササの葉には休場する横綱・稀勢の里の短冊も飾られており「いい一年にします」と書かれていた。白鵬は「1000勝!!」とあと17勝に迫っている幕内通算勝利。土俵祭りの後には「平成最後の名古屋、頑張ります」と気合を入れていた。ササの葉の飾り付けイベントに栃ノ心とともに参加した関脇・御嶽海は「イケメンになる」という斬新な?願い事だった。

 <鶴竜松鳳山戦で 先場所リベンジ>3連覇を狙う横綱・鶴竜は初日に、先場所、金星を与えた小結・松鳳山と対戦する。「まずは明日に集中。しっかり集中してやろうと思う」と気を引き締めた。この2場所は、一日一番に集中できたことで自身初の連覇。「自分の中でのいいイメージはある」と手応えを口にしながらも「満足しないようにしたい。また新たな気持ちで挑戦していきたい」と真っさらな状態で本場所に臨む考えだ。

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