谷川兄 弟に“逆襲”世界切符「2人で行けたら一番良かった」

[ 2018年7月2日 05:30 ]

体操全日本種目別選手権最終日 ( 2018年7月1日    群馬・高崎アリーナ )

床運動で高得点をマークした兄の航(右)を見つめる弟・翔。
Photo By 共同

 世界選手権(10〜11月、カタール)の代表選考会を兼ねて行われ、個人総合で既に代表に決まっていた内村航平(29=リンガーハット)、白井健三(21=日体大)に続き、谷川航(21=順大)、萱和磨(21=同)、田中佑典(28=コナミスポーツ)が世界切符をつかんだ。谷川航は弟・翔(19=順大)との争いになったが、好演技で兄弟対決を制した。

 残り3枠の代表争いで、谷川兄弟が明暗を分けた。全日本選手権の予選、決勝、NHK杯、今大会の予選、決勝を踏まえ団体総合での貢献度と種目別でメダルを狙える選手が獲得する世界切符。前日の予選終了時は全日本を史上最年少で制した弟の翔がリードしていたが、決勝で兄・航が逆襲した。床運動で白井に次ぐ14・733点をマークするなど好演技を披露し、昨年に続いて代表入り。「翔VS僕みたいな戦いで何と言っていいか分からないけど、兄として負けられないと思っていた」と航が胸を張れば、「お兄ちゃんが僕を代表から引きずり降ろした感じがする」と翔は唇をかみしめた。「2人で行けたら一番良かった」と言う兄は、弟の思いも背負って大舞台に立つ。

 <田中、萱 返り咲き> 16年リオデジャネイロ五輪金メダルメンバーの田中、15年世界選手権金メダルメンバーの萱が代表に返り咲いた。田中は優勝した平行棒、2位だった鉄棒で高得点を稼ぎ、「この重圧のある位置に戻ってこられたうれしさをかみしめて、しっかり練習を積んでいきたい」と気合を入れる。あん馬が得意な萱は「世界選手権は団体、種目別(あん馬)でも金を狙いたい」と意気込んだ。

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2018年7月2日のニュース