日大第三者委員会、監督・コーチの指示認定 口封じ工作も判明

[ 2018年6月30日 05:30 ]

中間報告記者会見を行った日大アメフト部第三者委員会の(左から)磯貝健太郎事務局長、勝丸充啓委員長、辰野守彦委員長代理(撮影・三島 英忠)
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 日大アメリカンフットボール部による悪質な反則問題を調査している日大の第三者委員会は29日、都内で中間報告を発表し、守備選手の危険なタックルについて内田正人前監督、井上奨(つとむ)前コーチの指示で行われたと認定した。内田前監督は、試合後の取材で責任を認める趣旨の発言をしたものの、事情聴取では「態度を一変」させたとし、「自らの責任を免れ選手に責任を押しつけようとしている。その姿勢は極めて悪質」と厳しく指摘した。

 選手、関係者ら70人の聞き取り、145人のアンケート調査から、日大関係者が「タックルが故意に行われたものだと言えばバッシングを受けることになるよ」と選手らに話し、もみ消しを図る口封じ工作があったことも判明。「不当な介入が行われた」とした。

 また、第三者委の勝丸充啓委員長は「他の選手に対しても似たような指示が繰り返し行われていた」と説明。部員120人が回答したアンケートでは、指示を否定する内田前監督と井上前コーチの発言について「(2人の言い分が)正しいと答えた者は一人もいなかった」と明かした。

 ▼中間報告で認定、発覚した事実

 ・悪質なタックルは内田前監督、井上前コーチの指示で行われた。

 ・一部の日大関係者による選手への口止め工作で、監督やコーチの指示はなかったことにしようとする不当介入があった。

 ・本件以外にも多くの選手に反則を厭(いと)わないプレーの指示があった。

 ・悪質なタックル直後、井上前コーチは内田前監督に近寄り「〇〇がやりましたね」と声を掛けると、内田前監督は「おお」と応じた。

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2018年6月30日のニュース