稀勢の里ヒヤリ 三番稽古で腕がきまり苦悶の表情も「大丈夫」

[ 2018年6月28日 15:41 ]

右腕をきめられ、稀勢の里は苦悶の表情
Photo By スポニチ

 左大胸筋などの負傷で7場所連続休場中の横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)が28日、名古屋市西区の同部屋での稽古で、ヒヤリとする場面があった。大関・高安(28)と三番稽古を行い、9番目の相撲で右腕を痛めた。右下手投げを打った際に小手投げを打ち返され、腕がきまってしまった。たまらず表情をゆがめ、肘を折り曲げて土俵を割った。

 右腕の状態が心配されたが、稀勢の里は稽古をやめなかった。そこから3番取り、右上手を取っての寄り切りなどで力強さを見せた。仕上げのぶつかり稽古も行った。風呂から上がると「大丈夫」と問題なしを強調。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)も「ちょっと決まっただけ。中途半端に差したから」と心配はしていなかった。

 高安との稽古は前日と同じく12番で10勝2敗。稀勢の里は体の状態について「いいんじゃないか」と話した。田子ノ浦親方は「だいぶ良くなってきている」と上り調子であることを認めながらも「高安がまだ稀勢の里に合わせている。(稀勢の里は)当たってからの流れが(まだまだ)。もっと相撲を取らないと」と本調子ではないと捉えていた。

 29、30日は二所ノ関一門の連合稽古が行われ、名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)に出場した場合、対戦する可能性のある小結の玉鷲、松鳳山、平幕の琴奨菊らも参加する。ここで納得のいく相撲が取れるかどうかが、出場するか否かの目安になるとも言える。稀勢の里は「しっかり1日1日、意識してやっていくだけ」と話した。

続きを表示

2018年6月28日のニュース