必ず最後に愛は勝つ!今季4勝目ジエ&テレサ3人PO制す

[ 2018年6月18日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ニチレイ・レディース最終日 ( 2018年6月17日    千葉県 袖ケ浦CC新袖C(6548ヤード、パー72) )

今季4勝目を挙げVサインをする鈴木愛(撮影・沢田 明徳)
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 3位から出た鈴木愛(24=セールスフォース)が、逆転優勝で通算9勝目となる今季4勝目を手にした。5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算9アンダーで並んだ申ジエ(30=韓国)、テレサ・ルー(30=台湾)とのプレーオフを2ホール目で制した。プレーオフで日本人選手が外国人選手2人を下したのは、88年のツアー制施行後初めて。今季は出場10戦で3位以内が9度という圧倒的な戦績で、連続女王へひた走っている。

 プレーオフ2ホール目。鈴木はパーパットを沈めると、安堵(あんど)の表情を浮かべた。早くも今季4勝目。プレーオフを、そして、“3カ国対抗戦”を制したことにも価値のある1勝だ。

 「日本、韓国、台湾で戦って、“やっぱり日本人が負けた”と思われたくなかった。日本が強いぞというとこを見せられて、ホッとしています」

 プレーオフはここまで1勝4敗と苦手にしていた。だが、今回は「やることをやって負けたなら仕方ない」とプラス思考で臨んだ。1ホール目でバーディーを奪えなかったテレサ・ルーが脱落。2ホール目で7を叩いた申を横目に、きっちりパーセーブ。昨季の賞金女王が“日本代表”としての貫禄を見せつけた。

 転機は先週にあった。サントリー・レディースでプレーオフを制した成田の姿を映像で見た。「成田さんは迫力がある。私は自信がなさそうに見えるな、と。マイナス思考だと結果も悪くなるので」。いい意味で割り切ることで、プレーオフでも自分のゴルフを貫くことができた。

 父の日の優勝。ツアーを転戦しているため、あまり会うことができないという父・健司さん(49)に贈るVにもなった。5月13日の母の日に行われたほけんの窓口レディースでも優勝している孝行娘は「いい子供だ。うそです!(笑い)」とうれしそうだった。

 これで獲得賞金は9011万5000円に。出場11試合目となる次週のアース・モンダミン・カップで1億円に到達すれば、16年のイ・ボミの14試合目を抜く最速記録となる。痛めている左膝は完治していないが「ゴルフの状態も良くなっている。自信を持って臨めたら」と力強く語った。

 <勝者のクラブ> ▼1W=ピンG400LST(ロフト角10度、シャフトの長さ45・5インチ、硬さS)▼3W=キャロウェイエピック(15度)▼7W=ピンG400(20・5度)▼4、5UT=ピンG400(22、26度)▼6I〜PW(ピンi200)▼ウエッジ=ピン・グライド2・0(50、54、58度)▼パター=ピン・ヴォルト2・0プロトタイプ(マレット型)▼ボール=タイトリスト・プロV1X

 <ジエ「凄くいい選手」 テレサ「自分のミスです」> 申ジエはプレーオフ2ホール目で第3打を木に当てるなど7打を叩いて敗退。過去に3度大会を制している実力者は、鈴木について「凄くいいプレーヤー。鈴木選手のような選手がいると、頑張ろうという気持ちが湧いてくる」と脱帽した。昨年優勝者のテレサ・ルーは1ホール目で1メートル弱のバーディーパットを外して脱落。「自分のミスです」と肩を落としていた。

 <黄金世代 松田自己最高4位> “黄金世代”の松田が、自己最高の4位でフィニッシュ。4バーディー、ボギーなしの68で回り「緊張したわりには4アンダーが出せてよかった。ボギーがなかったというのが一番」と白い歯をこぼした。父の日ということもあり、ラウンド前には常に同行してくれている父の直樹さん(53)に「いつもありがとう」と伝えたそうで「(感謝を)結果でも返せたかな」と声を弾ませた。

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