7場所連続休場中の稀勢の里 高安と胸合わせ9勝2敗「いい稽古ができた」

[ 2018年6月15日 17:42 ]

ぶつかり稽古で高安(左)に胸を出す稀勢の里
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 大相撲の田子ノ浦部屋の合宿が15日、徳島市の徳島文理大で始まり、7場所連続休場中の横綱・稀勢の里(31)が大関・高安(28)と三番稽古を行った。稀勢の里が高安と胸を合わせるのは、左大胸筋痛で全休した5月の夏場所の前以来。すくい投げを打たれて土俵下まで転げ落ちる場面もあったが、右上手を引きつけて前に出る相撲がほとんどで、11番取って9勝2敗だった。

 「きょうに合わせてやってきた。いい稽古ができた。(右上手を引く相撲が多かったが)離れても組んでもという感じ」と振り返った。

 土俵は徳島文理大の体育館の中に造られ、この日は同大の学生に加え、系列の徳島文理小の生徒、徳島文理大付属幼稚園の園児ら1000人を超える観衆が詰めかけた。「精神的にもいい稽古になった。なかなか、360度から見られる稽古はないから」。ふだんと違う環境での稽古に、得るものがあったようだ。

 田子ノ浦部屋は2年前に同じ四国の香川・観音寺市で合宿を張り、稀勢の里はそこから4場所後に横綱昇進を果たした。今回は完全復活への足がかりを目指し、再出発の合宿。「非常に素晴らしい環境。しっかり力をつけていきたい」と意気込んだ。

 稽古後は体育館に機器を使い、約1時間半にわたって筋力トレーニングなどを行った。「稽古終わりに(トレーニングに)突入することはなかなかない。しっかりした体づくりと、いい手応えを持って帰りたい」。合宿最終日の17日まで、みっちりと汗を流すつもりだ。

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2018年6月15日のニュース