【菊谷崇の目】光ったキックチェイス イタリア守備陣のスキ生んだ

[ 2018年6月10日 09:15 ]

ラグビー リポビタンDチャレンジカップ2018第1戦   日本34―17イタリア ( 2018年6月9日    大分銀行ドーム )

<日本・イタリア>突進するマフィ(中央)(撮影・吉田 剛)
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 2011年ラグビーワールドカップの日本代表主将の菊谷崇さん(38)が、9日の日本―イタリア戦でスポニチ評論家デビューをした。強豪国イタリアに34―17のダブルスコアで快勝したジャパン。華麗なパスワークが光る中、世界を知る通算68キャップが注目したポイントとは?

 日本代表はキック時の守備が光りました。ハイパントを競る場面が多く、蒸し暑い中、ロングキックでもしっかり走ってキックチェイスができていました。これで、イタリアに簡単にカウンターをさせませんでした。

 キックの後、相手に走らせないために、一列で守ることをキックチェイスと言います。このディフェンスラインを上げることで、相手を前で止められます。イタリアは「困ったな」となって蹴り返しますが、困った時のキックはチェイスラインができていない時が多いものです。後半、No・8マフィ選手のカウンターが決まりました。前半からチェイスラインを高くして圧力をかけたからこそ、スキが生まれました。

 ジャパンは、前半からラインアウトでクイックスローを多用しました。イタリアは足を止める暇がなく、また、クイックスローを注意するためにSO田村選手らキッカーに対してきついプレッシャーをかけられませんでした。これが、精度が高いキックを生む要因になり、いいキックチェイスにつながりました。また相手の武器のラインアウトの対策が十分だったことも勝因になりました。

 6カ国対抗戦に名を連ねて14位という世界ランキング(日本は11位)以上に地力があるイタリアは、2戦目にキックに対して重圧をかけてくるでしょう。そこでパスをするのか、蹴っていくのか。状況判断がカギになります。(ワールドカップ2019アンバサダー)

 ◆菊谷 崇(きくたに・たかし)1980年(昭55)2月24日生まれ、奈良市出身の38歳。フランカー、No・8。御所工(現御所実)―大体大―トヨタ自動車―キヤノン。サラセンズ(英国)でもプレーした。世界規格の突破力、体を張ったプレーで信頼を得た。代表通算32トライは日本歴代3位でフォワードでは最多。歴代4位のトップリーグ通算154試合出場。11年W杯出場。17年度で引退。日本ラグビー協会リソースコーチ。小学生向けのラグビー教室「ブリングアップアカデミー」も開く。

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