修造氏語る錦織8強逃した要因、サーブに課題…威力出なかった

[ 2018年6月5日 05:30 ]

テニス 全仏オープン第9日 ( 2018年6月4日    パリ・ローランギャロス )

全仏オープン男子シングルス4回戦でティエムに敗れた錦織圭(AP)
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 スポーツキャスターの松岡修造氏(50)が、男子シングルスで2年連続の8強入りを逃した錦織圭(28=日清食品)について語った。クレーシーズンの活躍で復活に太鼓判を押しつつ、世界8位のドミニク・ティエム(24=オーストリア)に敗れた4回戦は錦織自身に敗因を求めた。4日の女子ダブルス3回戦では穂積絵莉(24)、二宮真琴組(24=ともに橋本総業)が第5シードを破り、日本人ペアとして16年ぶりの全仏8強入りを決めた。

 ティエムのプレーは悪くはなかった。ただし圭が最初から圭じゃなかった。なんであんなにふわふわしていたのか。全然、足が動いていなかった。ひと言でいえば「勝てた試合」。圭にも「ティエムが凄く良かった」という感覚はないと思う。

 それでもガッツポーズをつくって自分を鼓舞して、最後まで諦めなかった。一時期の悪い圭ならラケットを投げて終わっている。そこで踏ん張れたのが復帰してからの新しい姿。クレーシーズン全体を見れば100%復活と言える。芝のウィンブルドンは別として、4大大会でもかなわないと思う選手は今はいないだろう。

 目についた課題はサーブ。フォームをコンパクトに変え、軸足の左足に右足を寄せる動作もなくなった。ああいう形にするとコート左側からのサーブは安定する。ただし元々得意だった右側からのサーブ、外に切れていくスライスサーブがうまく打てていない。

 足が前にいかないので、トスが少し後ろ側に上がる。体重が乗せづらく、角度もつけにくい。パワーもないから、サービスだけで決まるポイントがほとんどない。圭もそれを相当意識しているはず。だから体を凄く開いて打っている。スタンスをもっと広げればパワーが使える。今は狭いから威力が出ない。そのあたりの改善もこれからは必要になる。(スポーツキャスター)

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