時松 今季2勝目へ王手!通算12アンダーで単独首位浮上

[ 2018年6月3日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本ツアー選手権森ビル杯第3日 ( 2018年6月2日    茨城県笠間市宍戸ヒルズCC西C )

<ツアー選手権森ビルカップ 第3日>5番、初夏の大空に向かってティーショットを打つ時松(撮影・西川祐介)
Photo By スポニチ

 1打差の2位から出た時松隆光(24=筑紫ケ丘GC)が5バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算12アンダー、201で単独首位に立った。最終日は2戦前の関西オープンに続く今季2勝目に挑む。3打差の2位に近藤智弘(40=ネスレ日本)ら3人が続いている。

 時松は優勝争いの充実感以上に、幸福な気分に満たされていた。幼い頃に「あんな選手になりたい」と憧れた近藤との最終組のラウンド。「10歳いかないくらいの時に芥屋(KBCオーガスタ)に観戦に行ってボールをもらったのが近藤さん。その方とロープの中で戦えているのは凄い充実感がありました。幸せを感じています。本当にこの職業で良かったなと感じました」。その高揚感が背中を押す。1番で4メートルの難しいパットを沈めバーディー発進すると、7番では7メートルのパットをねじ込むなど前半で3つ伸ばし一気に首位に躍り出た。

 「いきなりバーディーを取れたのでその流れを崩さずにできたのが良かった。緊張感はありましたけど、耐えることができました」。フェアウエーが狭くラフも深い難しいコースで、3日間のフェアウエーキープ率は73・81%でランク1位。パットも同伴競技者の金亨成(キム・ヒョンソン)が「パターが半端ない。微妙な距離を全部入れる」と舌を巻くほどの安定感だった。

 今季は国内開幕戦の東建ホームメイト・カップで4位に入り、2週前の関西オープンで通算3勝目を挙げるなど好調。「以前に比べ“やばいやばい”というのがなくなりました。ツアーで一流のプレーヤーと回って(経験を重ね)自分の思うようなゴルフを(慌てずに)できるようになったのが大きいと思います」と自己分析する。

 3打差で迎える最終日。このまま逃げ切れば、5年シードと全英オープン、世界ゴルフ選手権シリーズの出場資格を得られる。「3打差はあってないようなもの。そこは考えずに、明日も勉強なので。自分のゴルフをしっかりできたら」と控えめに話していた。

 ◆時松 隆光?(ときまつ・りゅうこう)1993年(平5)9月7日生まれ、福岡県出身の24歳。幼少期に心臓の手術を受け、少しでも元気になってもらいたいという父・慊蔵さんの思いから5歳でゴルフを始める。沖学園高3年の時に九州アマ優勝。12年プロ転向。本名は源蔵。知人の勧めで地元の寺から授かった隆光を登録名に。ツアーでは珍しいベースボールグリップ。1メートル68、75キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2018年6月3日のニュース