規律委「QBつぶせ」認識の乖離はない 内田氏らは会見で「ウソ」発言に「信用性ない」

[ 2018年5月29日 22:05 ]

<アメフット関東学連会見>会見する関東学連の(右から)寺田監事、柿沢理事長、森本専務理事(撮影・小海途 良幹)
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 日大アメリカンフットボール部の守備選手による悪質なタックル問題で、関東学生連盟が29日に臨時理事会を開いた。同日夜に柿沢優二理事長らが都内で記者会見し、日大の内田正人前監督(62)と井上奨(つとむ)前コーチ(30)について、永久追放に相当する「除名」処分にしたと発表した。

 森本啓司専務理事が規律委員会の事実認定について説明。「1プレー目で(相手の)QBをつぶせ」という指示をめぐり、日大側の「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きたことが問題の本質」という主張について、森本専務理事は「認識の乖離はない」と断定した。

 「思い切りプレーする、激しく行うのはコンタクトスポーツなら当然。それを3年生のレギュラー格の選手、しかも全日本に選抜されている当該選手にわざわざ指示したのは不自然。思い切り当たるのが当然のアメリカンフットボールにおいて、他校の友達だからといってタックルやブロックを手加減したりはしません。思い切り行け、激しくぶつかれという当然の指示するだけなら、相手QBと友達か?などと尋ねる必要はありません。友達を相手にさすがにここまではできないということをさせようとしたからこそ、井上コーチはそう尋ねてしまったと考えるのが自然。QBをつぶせという指示には、友達にはとてもできないことをしてこい、つまり文字通りつぶしてこい、ケガをさせてしまえという意図が込められていた。認識の乖離など、そこには存在しない」と根拠を示した。

 また、内田前監督は規律委員会の調査に対し、インカム(ヘッドホン)を落として反則プレーを見ていなかったとする主張についても、落としたとするインカムを拾う行為が映像で認められなかったため「当該選手の最初の反則行為を見ていなかったとする内田氏の供述は虚偽」と判断。「内田氏の発言は、自身の関与に関するものについては、おおよそすべてに信用性がないと規律委員会は判断します」と断罪した。

 報道陣からの「連盟の判断として、内田前監督・井上前コーチからケガをさせろという意味の指示はあったという判断か?内田前監督らは会見などでウソをついていたという判断か?」の質問に、森本専務理事は「その通りでございます」と答えた。この処分は2人に伝えたと明かした。

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2018年5月29日のニュース