栃ノ心「誰とやっても勝てるイメージしかなかった」30日に大関昇進伝達式

[ 2018年5月29日 05:30 ]

報道陣の質問に答える栃ノ心(左)と春日野親方(撮影・島崎忠彦)
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 大関昇進を確実にしている関脇・栃ノ心(30=春日野部屋)が大相撲夏場所千秋楽から一夜明けた28日、東京都墨田区の春日野部屋で会見に臨んだ。同席した師匠の春日野親方(56=元関脇・栃乃和歌)と喜びの言葉を並べつつも「大変な地位」と重みをかみ締めた。大関昇進伝達式はあす30日に同部屋で行われる。

 13勝を挙げた夏場所から一夜。あす30日の昇進伝達式を控え、栃ノ心は緊張した面持ちで大関への思いを語った。「本当に大変な地位。自分がもっと頑張らなくちゃいけない。大変だと思います」

 稽古のやり方も、周りからの見方も変わってくる。「上の番付になるのは夢」と喜ぶ一方で「やはり大変でしょうね」と重みをかみ締めるように「大変」を繰り返した。

 横綱・白鵬を26戦目で初めて破り12連勝。終盤まで単独首位に立ち、夏場所の優勝争いを盛り上げた。「誰とやっても勝てるイメージしかなかった。考えずに一日一番、集中してやってきた。プレッシャーもあまり感じなかった」。直近3場所で積み重ねた37勝は昇進目安とされる33勝を大きく上回った。30日の名古屋場所番付編成会議と理事会を経て「大関栃ノ心」が誕生する。

 今後はこれまで少なかった出稽古も増やしていくつもりだ。春日野親方は「大関として、受けるのではなく挑戦していかなきゃいけない」と意図を説明。自慢の四つ身に、さらに磨きをかけていく。

 伝達式の口上は自身の信条を織り込んだシンプルなものにする予定。春日野部屋からは62年の栃ノ海、栃光の同時昇進以来、56年ぶりの大関誕生となる。新入幕から所要60場所は増位山と並ぶ史上1位のスロー出世。遅咲きの30歳は「稽古に精進して自分の相撲、力強い相撲を取りたい」と目を輝かせた。

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2018年5月29日のニュース