関学大・鳥内監督「大学スポーツとは恐怖や体罰で成り立つものではない」

[ 2018年5月27日 05:30 ]

学生アメフット悪質タックル問題

会見する関学大の鳥内監督(右)と小野ディレクター(撮影・奥 調)
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 【関学大・鳥内監督、小野ディレクターに聞く】

 ――日大の内田前監督、井上前コーチの会見を見て。

 鳥内監督(以下、鳥)「(前監督は)会見や謝罪の席で“私の責任”とおっしゃっていた。ただ、本当の責任を曖昧にしているとしか思えない。井上(前)コーチは内田前監督を気にして、本当のことを言っているのかな、という感じがした。本当のことを言ってほしい」

 ――プレーから20日もたって、まだ真相が解明されない現状について。

 小野ディレクター(以下、小)「真相究明は大事だけど、我々で調査するのは難しい。あとは第三者委員会や捜査機関に委ね、いろんな形で真相が明らかになればいい」

 ――18日に当該選手が謝罪に訪れた時の状況は。

 小「同席した私が到着する前、選手は手書きのメモに基づいて説明していました。その時の真摯(しんし)な態度を含め、非常に信ぴょう性の高い話だと感じた」

 ――日大の処分について要望は。

 小「我々は要望を出す立場にないので」

 ――大学スポーツにおけるパワハラについての見解を。

 鳥「大学スポーツとは学生が自分たちで考えるもので、恐怖や体罰で成り立つものではない。いまだにそういう体質があるなら、それを変えるチャンスではないか、と」

 ――やはり前監督の指示だと思うか。

 鳥「(前監督が)何も言わなくて、井上(前)コーチが勝手にするのかなと思う。何かがあったんじゃないか。(指示で)1プレー目という言葉があるのがポイント。相手にケガをさせるという意味があったのだと思う」

 ――当該選手の会見を見た印象は。

 鳥「やったことは仕方ない。誠実に話していた」

 ――定期戦が中止になることには。

 小「春とはいえ、真剣に戦ってきた仲間。我々だけでなく、日大にとっても、物凄く残念な結果」

 ――廃止でなく中止。再開のポイントは。

 小「何がどうというのでなく、我々が安全と思える状況が整わない限り、再開はできない」

 ――内田前監督に対する怒りは。

 鳥「怒りというよりも、同じ教育する立場として、何という指導だというのはある」

 ――6日の試合後、前監督から“何年か前の関学大の方が汚い”という発言があった。

 鳥「ここ6年間で10度(日大と)対戦していて、調べたけど、どのプレーか分からない」

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2018年5月27日のニュース