日大選手 “反則は監督、コーチの指示”主張 内田前監督に真っ向反論

[ 2018年5月22日 15:10 ]

日大の宮川泰介選手
Photo By スポニチ

 アメリカンフットボールの悪質反則問題で、関学大QBを負傷させた日大DL宮川泰介選手(20)が22日、都内で会見を開き、事情説明。悪質プレーの背景に、19日付で辞任届が受理された内田正人前監督(62)とコーチの指示があったことを明らかにした。

 会見冒頭、代理人は「顔を出さない謝罪はないと会見を決意した」と説明。「反則行為の指示があったことを明らかにするのが会見の趣旨」だとした。

 宮川選手は、試合前の3日前からの経緯を説明。今月3日の実戦練習でのプレーが悪かったと、監督、コーチからメンバーから外されたといい、同4日には、内田前監督から「日本代表に行っちゃダメ」と大学世界選手権大会の辞退を指示されたとし、監督に理由を聞くことができなかったとした。

 同5日、コーチを通じて内田正人前監督から「相手のクオーターバックを1プレー目でつぶせば(試合に)出してやる」と指示を受けたと説明。「ここでやらなければ後がない」と思い、悪質なタックルをする意思を伝えたことに対し、試合直前にも内田前監督から「『やらなきゃ意味ないよ』と話した」と語り、コーチからも「できませんでしたじゃすまされない」と言われたと説明した。

 今回のプレーに至ってしまったことについて、宮川選手は「監督、コーチの指示があったとはいえ僕がやったことは変わらない。とても反省しています。プレーに及ぶ前に自分で正常な判断をするべきだった」と反省の弁。内田前監督との関係について「日本代表に行くなと言われても『なぜですか?』と理由を聞ける関係ではなかった」と話した。

 日本中に物議を醸した反則プレー。内田監督の指示の有無が最大の焦点になっていた。日大広報部は内田監督が学内の調査に「違反しろとは言っていない」と述べたと発表。また、15日付の関学大への回答書には「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きたことが問題の本質」としていた。内田監督は19日に関学大を訪れ謝罪したが、指示については明言を避けていた。

 この日、宮川選手は「指示はしていない」とする内田監督に真っ向から反論。首脳陣の指示に基づいて反則したことを主張した。

 問題が起きたのは、6日に行った両校の51回目の定期戦。パスを投げ終えて無防備な状態だった関学大のQBに対し、宮川選手が背後から走り込んでタックル。関学大の選手は全治3週間のけがを負った。宮川選手はさらに反則行為を続け、資格没収(退場)になっていた。

続きを表示

2018年5月22日のニュース