“2代目・侍ハードラー”野沢 復活へ第一歩「走れたのが良かった」

[ 2018年5月20日 20:51 ]

 陸上のセイコー・ゴールデングランプリ大阪の男子400メートル障害で、“2代目・侍ハードラー”の野沢啓佑(26=ミズノ)が復活の第一歩を記した。50秒54の6位で終え、晴れ晴れとした表情だった。

 「アッといわせるタイムでシーズンインをしたいと思っていたので、それができずに悔しいです。でも、落ち込むこともないと思っているので、次に向けて頑張りたいです」

 昨年は左足裏筋膜炎に苦しみ、納得がいく成績が収められなかった。症状は治まり、今季が再起のシーズン。実は、今大会で「48秒台を狙っていた」と好記録発進を青写真に描いていたという。1週間前に右足首を痛めて練習をセーブした影響もあって、いきなりの完全復活とはならなかったものの、「今回、走れたのが良かった」と、声は明るかった。

 16年リオデジャネイロ五輪は予選で48秒62の自己記録を出し、1着で通過した。しかし、準決勝でタイムを落として敗退。世界と戦える実力を持ちながら、悔しさを残しているだけに「東京五輪までに若手が出てくる。その人たちに負けないように意地を見せたい」と、2020年に向けて更なるレベルアップを目指している。世界選手権2大会で銅メダルを獲得した“侍ハードラー”の為末大が持つ日本記録(47秒89)を追う戦いも続く。

 今大会、48秒97で1位だった昨夏世界選手権代表の安部孝駿(デサントTC)は同じ91年生まれの26歳。「ポテンシャルが高い」と刺激を受けながら、五輪のファイナリストへ向けて、お互いを高めていく。

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2018年5月20日のニュース