豊ノ島　通算1200回出場を白星で飾る　現役７位「いい立ち合いができた」

　元関脇で東幕下１４枚目の豊ノ島（３４＝時津風部屋）が東幕下１６枚目の久之虎（２９＝出羽海部屋）を押し出しで破り、通算１２００回出場（現役７位）を白星で飾った。相手の突っ張り、喉輪で上体を起こされかけたが、振りほどいて前に出て３戦全勝。「いい立ち合いができたと思う。押し込まれても引かなかった」と振り返った。

　東前頭１１枚目だった１６年名古屋場所に向けての稽古でアキレス腱を断裂して、復帰した同年九州場所から幕下での土俵が続いている。その後、２度の肉離れもあって、今場所で幕下は１０場所目。結果次第では引退も考えていた先場所から前に出る相撲を心掛け、これで先場所の２番相撲から９連勝となった。初日からの３連勝も幕下に落ちてからは初めてで「これまで（３連勝が）なかったのは恥ずかしいね」と笑っていた。

　幕下１５枚目以内で全勝優勝すれば十両復帰が確実となるだけに、初日から「チャンスはものにしたいと思っている」と言いきっている。幕内の優勝決定戦も経験している実力者が、スポットライトの当たる場所へ戻るために奮闘を続けている。