李晶恩“シックス”堅首、韓国賞金女王の貫禄 日本初参戦V王手

[ 2018年5月6日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ワールドレディース・サロンパス・カップ第3日 ( 2018年5月5日    茨城県 茨城GC西C=6715ヤード、パー72 )

ワールドレディース・サロンパス・カップ第3日 4番、(左奥から)鈴木愛、比嘉が見つめる中でティーショットを放つ李晶恩
Photo By スポニチ

 昨季韓国賞金女王の李晶恩(21=韓国)が首位をキープした。日本ツアー初参戦ながら、上位陣が軒並みスコアを落とす難しいコンディションの中で2バーディー、2ボギーの72。通算5アンダーで、2位との差を4打に広げた。鈴木愛(23=セールスフォース)と申ジエ(30=韓国)が、通算1アンダーで2位に並んだ。

 最終18番。約3メートルのバーディーパットを外した。パーをセーブした李晶恩は一瞬悔しそうな表情を浮かべたが、すぐに笑顔で小さくうなずいた。

 「もったいないホールもあったが、全体的には気持ち良くプレーすることができた」

 2位と2打差の首位から出ると、2番で15メートルのバーディーパットを沈めて「気持ちが楽になった」。後半14、16番でボギーを叩くも、17番(パー5)で奥のバンカーから第3打を1・5メートルに寄せてバーディー。同組の鈴木と比嘉がスコアを落とす中、72で回った。

 韓国賞金女王の看板を引っさげ、日本ツアー初参戦。慣れない環境でも、2日目から首位をキープする。鈴木が「この風でもショットが曲がらないし、打球も高くてスピンがかかって止まる。ズルい」と苦笑いすれば、比嘉も「ショットがぶれず全部うまい」と脱帽。その実力は本物だ。

 韓国体育大在籍の21歳。小学2年からゴルフを始めたが、金銭的な事情もあり中学で一度は「断念した」過去を持つ。高校で再開したのはツアープロでなくレッスンプロを目指すため。「結果がよくてこのような場所に来させ ていただいた」と感謝する。

 登録名は「イジョンウン6(シックス)」。韓国に同姓同名のプロがほかに5人いたた、め“6”をつけた。初優勝の大会では3日間全てスコアが“66”という逸話も。昨季は賞金女王や年間4勝など韓国ツアー“6”冠を達成。後援会の名前も「ラッキー6」だ。最終日へ向けて「韓国でもメジャーの優勝はない。緊張すると思うが頑張る」と李晶恩。最終ラウンドが行われるのは“6”日なのは偶然か…。

 ◆李晶恩(イ・ジョンウン)1996年5月28日生まれ、韓国・全羅南道出身の21歳。小学2年からゴルフを始め、現在は韓国体育大に在学。15年にプロに転向し、16年に新人賞を獲得した。昨季は初優勝を含むツアー4勝を挙げ、賞金女王を含む6冠に輝いた。ロレックスランキングは30位。趣味はショッピングで、愛称は「ホット6」。1メートル71。

続きを表示

この記事のフォト

2018年5月6日のニュース