内村航平5位発進 あん馬で落下 V11黄信号

[ 2018年4月28日 05:30 ]

体操全日本個人総合選手権第1日・男子予選 ( 2018年4月27日    東京体育館 )

平行棒の演技を終えさえない表情の内村
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 予選が行われ、男子で11連覇を狙う内村航平(29=リンガーハット)は85・098点の5位と出遅れた。あん馬の落下が響き、86・099点で首位の白井健三(21=日体大)とは1・001点差。あす29日の決勝は、予選の得点を持ち越して行われる。逆転への思いを封印し、ミスのない演技で巻き返しを図る。女子は村上茉愛(21=日体大)が56・032点でトップに立った。

 内村が自らに怒りを向けた。3種目目のあん馬でまさかの落下。演技を終えると右拳で太腿を叩いた。集中が途切れそうになったが、何とか立て直して予選5位。「意外と点が取れていた。10位くらいかなと思った」としながら、「それを前向きに捉える自分もどうかしているけど」と自嘲気味に笑った。

 昨秋の世界選手権で左足首を痛めて棄権。復帰した3月の種目別W杯では出場4種目で惨敗し、今大会に向けてストイックに追い込んできたが、11連覇へ厳しい状況に追い込まれた。白井とは1・001点差。「1点差は巻き返すのは難しい。1点を縮める努力をするくらいなら、ミスをしない努力をする」。結果が大事なのは自覚しているが、逆襲への思いは封印だ。

 今季の照準は、当初から世界選手権(10〜11月、ドーハ)の代表入り。個人総合で切符をつかむためには、全日本2日間を持ち点とする5月のNHK杯で2位以内に入る必要がある。「29歳のおっさんでも、食らいついていきますよ」。一つ一つの技に、キングの意地と経験をぶつける。

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2018年4月28日のニュース