17歳素根輝 史上初の初出場優勝「負ける気がしなかった」

[ 2018年4月23日 05:30 ]

初出場で初優勝した素根輝はメダルを手に笑顔
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 9月の世界選手権(バクー)78キロ超級の最終選考会を兼ねた柔道全日本女子選手権は22日、横浜文化体育館で行われた。体重無差別で争われ、素根輝(17=福岡・南筑高)が史上初の初出場初優勝を果たした。準決勝では昨年の世界選手権銀メダルの朝比奈沙羅(21=パーク24)に一本勝ち(反則)。世界代表には過去1年間の実績で上回る朝比奈が選出されたが、全日本選抜体重別に続く2大会連続優勝で20年東京五輪への期待が高まる。

 「出た芽」はすでに、摘み取れないほど大きく成長していた。選抜体重別決勝の再戦となった準決勝。互いに様子見が続き、2分40秒で両者指導2となると素根が攻勢に出る。朝比奈の釣り手を封じ、次々に技を出す。延長3分5秒、逆の袖釣り込み腰はポイントにならなかったが、守勢の相手に3つ目の指導が与えられ決着。約15分後の決勝も一本勝ち。17歳での優勝は、93年に16歳で制した阿武教子に次ぐ年少記録にもなった。

 「うれしい。スタミナには自信があったので負ける気がしなかった」。前日会見では朝比奈から「出た芽は摘む」と刺激的な言葉で挑発されたが、試合運びは冷静だった。柔道を始めた小1から夜は2時間、自宅でのトレーニングを続ける。体重は1年前から10キロ増。練習量に裏打ちされた自信を持って朝比奈に2連勝し「組み手から自分の流れにできた」と胸を張った。

 「20年まで一試合一試合勝っていくつもり」。世界代表は逃したが、アジア大会(8、9月、ジャカルタ)経由で東京五輪を目指す。

 ◆素根 輝(そね・あきら)2000年(平12)7月9日生まれ、福岡県久留米市出身の17歳。小1で柔道を始め、田主丸中3年で出場した15年の世界カデ70キロ超級優勝。昨年は世界選手権混合団体戦代表に選ばれ金メダルに貢献し、世界ジュニアも初制覇。1メートル62、110キロ。左組み。得意技は体落とし、大外刈り。

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2018年4月23日のニュース