スポットライトが土俵を変える 演出効果で力士もテンションアップ

[ 2018年4月21日 11:00 ]

土俵がライトアップされる川崎場所。「ちびっこ相撲」で児童がまく塩も鮮明に映る
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 スポットライトが当たる、という言葉がある。あまり周知されていなかったものが、人々の注目を集めるようになる意味だ。私たち記者も頻繁に用いている。

 13日に神奈川県川崎市で行われた大相撲春巡業。会場のとどろきアリーナに設置された土俵は文字通り、スポットライトに照らされていた。客席の照明を落とし、ライトアップされる演出。川崎市の福田紀彦市長は「嘉風関も『川崎場所は特別。スポットライトの当たり方が凄く良い』と言ってくれている。3年連続の開催となったが、あと50回はやりたい」とあいさつした。

 6千人を超える観衆が集まり、1階席、2階席ともに熱気と興奮に満ちていた。嘉風が解説する。

 「ボクシングや格闘技のリングに似ていてステージ(土俵)が映えるのは川崎ならでは。お客さんにとっても見やすいと思います」。

 「よしかぜ、がんばれーっ」。川崎場所PRのため、嘉風が2月に訪れた保育園の園児からも声援が飛ぶ。「暗いからでしょうか。声はよく聞こえた。そりゃあエンジンがかかりますよね」と笑って振り返り、「川崎の演出は力士のモチベーションになっていて、毎年楽しみにしている」と続けた。

 バスケットボールBリーグ1部の川崎も、とどろきアリーナを本拠地として使用している。コントラストの強い場内はバスケットの試合にも通じるところがある。昨今“伝統”が取り沙汰される相撲界。川崎場所に代表される新たな演出に、スポットライトを当ててみてはいかがだろうか。(斎藤 純)

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2018年4月21日のニュース