19年ラグビーW杯 日本代表 公認キャンプ地「最少」の3カ所に「最大」のメリット

[ 2018年4月20日 20:06 ]

 史上初の決勝トーナメント進出に追い風だ。ラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会に出場する20チームが使用する公認キャンプ地について、国際統括機関ワールドラグビー(WR)と大会組織委員会は20日、全国59自治体、52件が内定したと発表した。1次リーグA組の日本は、東京都の2カ所と浜松市の計3カ所に決定。3カ所は20チーム中最少で、開催国の恩恵を最大限に受けられる結果となった。

 公認キャンプ地は各チームの要望を元に、WRと組織委が調整した。日本は1次リーグの会場が味の素スタジアム(東京都調布市)、日産スタジアム(横浜市)、エコパスタジアム(静岡県袋井市)、豊田スタジアム(豊田市)の4カ所。日本協会の薫田真広・男子15人制強化委員長によれば「東京で全て、というの(希望)はあった」という。10月5、6日に味スタで2日連続で試合があるため、その前後は浜松市でキャンプを張ることになりそうだが、ほぼ満点回答と言える結果に。薫田氏も「基本的には希望が通った」と好感触を示した。

 キャンプ地数が絞られることの最大のメリットは、移動距離や時間を最小限に抑えられることにある。例えば日本と同じ1次リーグA組のアイルランドのキャンプ地は、市原市(千葉県)、横浜市、掛川市・磐田市(静岡県)、神戸市、春日市(福岡県)の5カ所。数が多ければ多いほど移動の回数が増え、選手はその度に荷造りを強いられ、プレー以外でストレスをためる危険性をはらむ。慣れない異国の地で練習場所が転々とすることもデメリットとなり得る。一方の日本は3カ所のみで、東京都の2カ所を使用する期間は、同じ宿泊施設に滞在することも可能。環境の変化、移動の負担を最小限に抑えられることになった。

 日本代表は6月にイタリア、ジョージアと大分、神戸、豊田でテストマッチ3試合を行う。現段階の計画では9日のイタリア第1戦(大銀ドーム)、同16日の同第2戦(ノエスタ)前は東京にベースを置いて練習を行い、2日前に移動して試合に臨む。W杯を想定した絶好のシミュレーションを経て、悲願の8強入りへ準備を整える。

続きを表示

2018年4月20日のニュース