宝塚市長、日本相撲協会に要望書提出「女人禁制の見直し議論を」

[ 2018年4月19日 13:41 ]

要望書提出のため日本相撲協会に向かう兵庫県宝塚市の中川智子市長
Photo By 共同

 兵庫県宝塚市の中川智子市長が19日、東京都墨田区の日本相撲協会を訪れ、「土俵上は女人禁制という伝統に基づく方針について、見直しの議論を始めること」など土俵上が女人禁制であることの見直しを盛り込んだ要望書を提出した。同市長は6日に宝塚市で行われた大相撲巡業において、土俵上であいさつをすることを事前に断られ、巡業当日は土俵下から「来年は土俵上であいさつしたい」などと持論を展開。「言った責任として議論してほしいと伝えに来た」と話した。

 対応した芝田山広報部長(元横綱・大乃国)と約30分間の話し合いを終えた中川市長は協会の対応に好感触を得た様子。「(協会として土俵上が女人禁制であることの)話し合いを始めてくださるということ。議論をする答えをいただいたので、行方を待ちたい」と話し、その上で「相撲だけ特別扱いされるのはおかしい。(男女)平等に扱ってほしい」と訴えた。

 このタイミングでの要望書提出については「伝統に対して踏み込めなかった」と説明した。同市長は6カ月間の期間を設けて協会側の返答を待つ意向で、「諦めない」と強気の姿勢。納得できない回答だった場合には同じ意見を持つ「仲間」を引き連れて再び協会を訪れることを明らかにした。

 ただ、門前払いも覚悟の上で足を運んだところ、芝田山親方からは和菓子でもてなされたという。「親方の対応が優しくて」。スイーツ親方とも呼ばれる元横綱から桜餅を振る舞われて相好を崩した。報道陣の対応を終えると、協会関係者から相撲グッズが詰まった手土産を渡されて、笑顔で引き揚げた。

続きを表示

この記事のフォト

2018年4月19日のニュース