伊調選手へのパワハラ認定 第三者機関

[ 2018年4月6日 11:20 ]

 レスリング女子で五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)、伊調のコーチだった田南部力氏が日本協会の栄和人強化本部長からパワーハラスメントを受けたとする告発状が内閣府に提出された問題で、同協会が設置した第三者機関による報告書の一部でパワーハラスメントを認める内容があったことが6日、関係者の話で分かった。

 日本協会は6日午後の臨時理事会で対応を協議し、協会幹部らが記者会見する予定。

 報告書では、日本代表合宿に参加した伊調に対して「よく俺の前でレスリングができるな」という発言など、複数件をパワーハラスメントとして認定。また同選手が出場しなかった2010年アジア大会(中国・広州)の選手選考についても問題を指摘しているという。

 弁護士3人で構成される第三者機関は伊調、栄氏らへの聞き取りを終え、協会側は5日に説明を受けた。林芳正文部科学相は6日の閣議後の記者会見で、報告書の内容までは把握していないとした上で「仮にもしパワハラの事実があったということであれば、協会において速やかに適切な対応を取られるものと考えている」と語った。

 告発状では、栄氏は地位を利用して田南部氏に指導をやめるように命じ、従わなかった同氏を脅したほか、伊調が練習場所としていた施設に出入りできないように圧力をかけたとされる。これまで栄氏、日本協会はともに告発内容を否定。内閣府も関係者への聞き取りを進めている。

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2018年4月6日のニュース