葛西紀明、原田との因縁を激白 長野五輪で絶叫「落ちろー!」

[ 2018年4月1日 19:30 ]

リレハンメル五輪で銀メダルを獲得し笑顔の原田(左)と葛西
Photo By スポニチ

 スキージャンプ界の“レジェンド”葛西紀明(45)が、1日放送のTBS「スポーツ 天国と地獄 今だから話せる!あの名場面のウラ側」(後6・30)に出演。長野五輪・スキージャンプ団体金メダリストの原田雅彦氏(49)との因縁を告白した。

 五輪8大会に出場し、ソチ五輪で個人・団体で2つのメダルを獲得した葛西。最も金メダルに近づいたのはリレハンメル五輪(94年)だった。葛西は日本のエースとして団体戦で大ジャンプで貢献。ところが、最終ジャンパーの原田が世紀の失敗ジャンプで日本は2位に終わった。葛西は「99%金メダルを獲ると思っていた。どんなに失敗しても97・5メートルでは落ちない。先輩でしたけど、蹴っ飛ばしてやりたいと思いました」と当時を振り返る

 葛西と原田の因縁はこれで終わらなかった。次の長野五輪(98年)へ練習を積み重ねた葛西はもちろん代表入り。しかし、大会1カ月前にウォーミングアップでサッカーをしていた時に原田に蹴られ、左足首を負傷。葛西はケガの影響で団体メンバーに入ることができなかった。

 長野五輪、団体戦で日本は1回目終了時にまさかの4位と大きく出遅れたが、原田が飛んだ137メートルの大ジャンプなどで、見事に逆転で史上初の金メダルを獲得。「自分がいないのでメダル取らないでほしい」という思いと応援したい気持ちの葛藤の中、観戦していた葛西。因縁の原田が飛び立ったときに思わず「飛んでから落ちるまで『落ちろ〜!』と叫んでいました」と初告白する。

 葛西の思いを伝え聞いた原田は「申し訳ないでは済まされない。これから逃げられないと痛感していますので、一生償えないこと。金メダルを取るなって思っていたのも当然ですよね」と肩を落とし、長野五輪前にケガを負わせたことについては「どうしても熱くなってしまうので、ケガさせてしまったんですよね…」と言葉につまらせた。

 葛西は「僕の前では金メダルを絶対に出さなかった」と原田が見せた優しさを明かし、「辛いこともありましたけど、全部原田さんの笑顔で吹っ飛びます」と笑顔。今では「原田さんのおかげで勝ちたいという思いが続いている」と感謝していると語っていた。

続きを表示

2018年4月1日のニュース