貴親方、2時間謝罪…親方衆怒声の中「おわび、反省、襟正す」

[ 2018年3月29日 05:30 ]

会見を終えお辞儀する貴乃花親方
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 日本相撲協会は28日、エディオンアリーナ大阪で臨時年寄総会を開き、相撲協会に反発する言動などを続けた貴乃花親方(元横綱)が説明を求められ、全面的に謝罪した。相撲協会の対応に問題があったとして、内閣府の公益認定等委員会に提出していた告発状は、取り下げたことも明言。今後は相撲協会に協力していくことを約束した貴乃花親方の処分は、29日の理事会で決定する。

 臨時年寄総会で実施された貴乃花親方との会合。100人の全親方で構成される会には、役員以外で構成する年寄会の会長を務める錦戸親方(元関脇・水戸泉)らの代表質問から始まり、休憩を挟み2時間以上も続いた。不満を募らせた親方衆から怒声も飛びかった。会合を終えた貴乃花親方は「私の行動によって、協会の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことを、おわび申し上げます」と頭を下げた。

 会合では弟子の貴ノ岩に対する元横綱・日馬富士の傷害事件が発覚した昨年11月以降、相撲協会に反発する言動や無断欠勤、無断でのテレビ出演などがあったことについて、説明を求められた。それぞれの質問に「深く反省している」などと平謝り。内閣府に提出していた告発状についても「本日、取り下げ状を弁護士の先生が提出しに行きました」と明かした。2月の理事候補選で落選して役員待遇から慣例で委員となり、審判部、指導普及部に配属されたことには「職務を全うしたい」と再出発を誓った。

 対立姿勢だった貴乃花親方が態度を一変させたのは、弟子の貴公俊の付け人への暴行が起きたためだ。「監督責任は十分に私にある。まず私の行動から襟を正していかなければという思い」。29日の理事会では貴乃花親方と貴公俊の処分などについても話し合われる。弟子に対する寛大な処分を望んでおり、自らの処分は「厳粛に受け止める」と覚悟は固まっている。告発状提出の経緯については「真実を追求しようという気持ちが強くかたくなな姿勢を取ってしまった」と説明した。

 貴乃花親方の反省を役員はどう捉えるか。貴乃花親方にとって、29日は運命の一日となる。

 ▽年寄総会 年寄名跡(一代年寄らを含む)を有する者が年寄で、通常は親方と呼ばれている。その全員が出席するのが年寄総会。今回、貴乃花親方との会合を要望した年寄会は、役員を除く年寄で構成されている。理事会には理事長を含む理事、副理事、役員待遇らが出席する。

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2018年3月29日のニュース