【玉ノ井親方 視点】鶴竜VS栃ノ心 まわし取る位置で明と暗

[ 2018年3月23日 09:48 ]

大相撲春場所12日目 ( 2018年3月22日    エディオンアリーナ大阪 )

大相撲春場所12日目 鶴竜(左)を寄り切りで破る栃ノ心
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 鶴竜は栃ノ心に先場所まで通算21勝1敗。取組前は横綱有利という声が多かったかもしれないけど、まわしを取る位置が勝敗のポイントになったね。互いに右差しの相四つ。でも、この一番は横綱の右が浅くて、栃ノ心に簡単に左上手を許してしまった。しかも、自分の左上手が深かったため、思うように引き付けられない。逆に栃ノ心は、左上手をいい位置で取っていたから、思い切り引き付けて横綱の上体を浮かせることができた。

 鶴竜にすれば、前ミツを取って相手の胸に頭を付けたかった。でも、立ち合いから吸い込まれるようにがっぷり組んでしまった。いつもの攻めの感じではなかったね。これで優勝争いは面白くなった。まだ1敗で横綱が有利なのは変わらないけど、13日目の魁聖戦の結果次第では、分からなくなる。(元大関・栃東)

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2018年3月23日のニュース