遠藤 大関連破!今度こそ新三役へ、第一関門クリア 

[ 2018年3月15日 05:30 ]

大相撲春場所4日目 ( 2018年3月14日    エディオンアリーナ大阪 )

豪栄道(右)を突き落としで破る遠藤
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 平幕の遠藤が豪栄道を突き落として1敗を守った。これで高安に続き2大関を撃破。新三役へ向け、視界が開けてきた。豪栄道は2敗目。一人横綱の鶴竜は平幕・荒鷲を一方的に押し出し、三役以上でただ一人の勝ちっ放しとなった。全勝は鶴竜に加えて、平幕の松鳳山、魁聖、勢、碧山の5人となった。

 悲願の新三役へ最初のハードルを越えた。自己最高位タイとなる東前頭筆頭の遠藤が豪栄道を撃破。この日最多の29本の懸賞を手に堂々と引き揚げた。今場所の横綱大関戦を全て終え3勝1敗。スタートダッシュに成功した形だ。

 「しっかり当たることだけ考えてやりました。結果がいいので、前向きにポジティブにやっていきます。集中できている」

 相手に負けない低さで当たり、体が自然に反応して突き落とし。豪栄道戦はこれで3連勝だ。充実ぶりは表情にもあふれ出た。勝っても負けてもポーカーフェースを貫く27歳が、珍しく支度部屋でわずかに笑みを浮かべていた。

 平幕上位の常連も、三役に届いていない。前頭筆頭は東西含めて今場所で4回目になるが、全て負け越し。その最大の要因は、前半で対戦する横綱・大関戦。いわゆる上位戦での苦戦だ。

 初めて東前頭筆頭まで上がった14年春場所は、上位戦を終えた5日目の時点で1勝4敗。2回あった西前頭筆頭も、上位戦では“借金”。それだけに筆頭で初めて上位戦で貯金をつくったことには、大きな意味がある。

 師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)も手応えを感じている。「今場所は真っすぐ下がらないからね」。苦しめられてきた両足首や左膝などの古傷も「だいぶ、いいんじゃないかな」と目を細める。八角理事長(元横綱・北勝海)も、新三役の可能性に「チャンスでしょう」と期待する。

 何度も足踏みしてきた人気者。「しっかり食って、寝てるからじゃないですか。いつも通り生活するだけ」と地道な努力を続ける遠藤が、今度こそ出世の階段を上がってみせる。

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2018年3月15日のニュース