桃佳、銅!連日のメダル…残すは金!「あとは自分に勝つだけ」

[ 2018年3月12日 05:30 ]

平昌パラリンピック アルペンスキー女子スーパー大回転座位 ( 2018年3月11日 )

女子スーパー大回転座位で滑走する村岡桃佳
Photo By 共同

 アルペンスキー女子スーパー大回転で座位の村岡桃佳(21=早大)が前日の滑降銀メダルに続き、銅メダルを獲得した。残すは金メダルのみとなり、98年長野大会の大日方邦子以来となる1大会での金・銀・銅メダル“コンプリート”を目指す。同男子座位で3連覇を狙った狩野亮(31=マルハン)は5位、森井大輝(37=トヨタ自動車)は8位だった。パラアイスホッケーの日本は1次リーグで米国に負け、2連敗となった。

 桃色旋風が止まらない。初日の滑降銀メダルに続き、スーパー大回転でも村岡は銅メダルを獲得。「2個目のメダルは率直にうれしい。いろんな種目でメダルを獲れる選手になれた」と桃佳スマイルが輝いた。初出場した前回ソチ大会で失格のためゴールできなかった因縁の種目にケリをつけた。「もうやっと…4年越しにゴールできました」。ただ、やはり落とし穴はあった。コース中盤に不規則な溝にスキーを取られ、あわやコースアウトしかけた。「W杯でもない難しいコース。もう少し行けたと思う…」とレースを振り返った。

 4歳の時に脊髄炎を患い、両下肢機能全廃の障がいを負った。チェアスキーは9歳から始め、中学2年から本格的に競技としてのパラアルペンスキーを開始。趣味程度でスキーをしていたという父・秀樹さんと一緒に手探りながらも懸命なトレーニングを積み、日本を代表するオールラウンダーに成長した。

 難コースを無事ゴールした安堵(あんど)感に浸りながらも、取り残しているあと一色のメダルに視線を移している。13日に複合、15日に回転、18日に大回転を控える。“金銀銅コンプリート”は平昌五輪の女子スピードスケートの高木美帆が記憶に新しいが、パラリンピックでは長野大会以来の偉業となる。

 憧れの先輩、男子座位の森井からも「本当の力を出せば一番上にも行ける」と背中を押されているだけに「獲っていない色は一つ。あとは自分に勝つだけ。120%出せたと思える滑りをしたい」と目の“色”を変えた。

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