貴親方 協会と全面抗争「粛々と」、理事長は「公明正大」強調

[ 2018年3月11日 05:30 ]

報道陣に対応する貴乃花親方
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 異例の告発に端を発した貴乃花親方(45=元横綱)と日本相撲協会の対立は全面抗争の様相となった。元横綱・日馬富士(33=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ)による貴ノ岩(28=貴乃花部屋)への傷害事件に関する同協会の対応を問題視し、内閣府の公益認定等委員会に告発状を提出した貴乃花親方は10日、周囲の声に左右されず粛々と闘っていく姿勢を示した。一方の八角理事長(54=元横綱・北勝海)は相撲協会の危機管理委員会の調査は公平だったことを強調した。

 孤高の横綱は信念を貫いて闘う。京都府宇治市の貴乃花部屋宿舎での朝稽古を終えた後、貴乃花親方が告発状を提出したことについて口を開いた。告発理由や提出時期が春場所直前になったことについて聞かれると「特段変わったことはない。現在進行形ですから。進行中のことが表に出たかなということで、ご理解いただければ」と落ち着いた表情で話した。今後の対応などを問われると「粛々と淡々とやっていく」と述べた。

 貴乃花親方は9日、日本相撲協会の監督機関である内閣府の公益認定等委員会に対し、立ち入り検査や適切な是正措置を求めて告発状を提出。同日夜に更新した貴乃花部屋の公式サイトでは、危機管理委員会の調査に疑問を投げかけ「公正中立な内容とは到底評価できない」と訴えた。事件の報告義務を怠ったなどとして1月4日に理事解任処分を受けたことについても「法的には、解任事由に相当するような理事の職務義務違反になると認めることは困難」と主張した。

 貴乃花親方は現役時代、その身や命をささげても惜しまないという「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」の信念を持って土俵に上がった。自分が正しいと思えば、周囲がなんと言おうと困難に立ち向かう。今回の告発も同様で、貴乃花一門のある親方は「事前に全く何も聞いていなかった。ただただ仰天だ」と驚きを隠せなかった。

 波紋は一夜にして角界に広まったが、八角理事長は落ち着き払っていた。11日に初日を迎える春場所の安全を祈願する土俵祭りを終えると「協会としては(公益認定等委員会が)いつ話を聞きに来ようが問題ない。公明正大にやっている」と話し、危機管理委員会の調査が中立であると強調した。

 秋巡業中の昨年10月26日に起きた傷害事件から4カ月半。決着したとみられていた騒動は、新たな局面に突入した。

 ▽公益認定等委員会 内閣府に設置され、社団法人や財団法人の公益性を審議、認定する。立ち入り検査などを行って運営の実態を把握し、問題のある法人には勧告、公益認定の取り消しなどを行う。スポーツ界では過去に全日本柔道連盟や全日本テコンドー協会、日本近代五種協会、日本アイスホッケー連盟が勧告を受けた。最近では女子レスリングの伊調馨が日本レスリング協会の栄和人強化本部長からパワーハラスメントを受けているとして、レスリング関係者が告発状を出した例がある。

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