馳浩副会長「自浄能力も働かせないといけない」伊調馨には「全面的な支援をしたい」

[ 2018年3月8日 21:56 ]

 女子レスリングで五輪4連覇を果たした伊調馨(33=ALSOK)が日本協会の栄和人強化本部長(57)からパワーハラスメントを受けたとする告発状が内閣府に出された問題で、協会は8日に都内で理事会を開いた。

 理事会後に行われた会見では、馳浩副会長が問題が表沙汰になったことについて「そんなこと(パワハラ)があったのかと。この時期になぜこういう話題が出てくるのか、とまどいがあった」と率直な心境を明かした。

 協会は第三者による聞き取り調査を行うことを決めており、理事会で3人の弁護士を承認。「協会としてはガバナンスもそうですし、自浄能力も働かせないといけない。中立で事実関係の把握をしてもらいたい」と問題解決に向け意欲を示した。

 現在、栄氏は心身衰弱状態で自宅療養中。この日も体調不良を理由に理事会を欠席した。馳副会長は栄氏の電話口での様子を「消え入りそうな声で、憔悴しているような感じ」と伝えた。来週には女子ワールドカップ(17日開幕、群馬県高崎市)が控えるが、栄氏からは協会に「回復の見込みがない。今の状況では自信がない」と辞退の連絡があり、同大会では笹山秀雄監督が全面的に指揮を執る。

 馳副会長は伊調に関しては「本人の現在の気持ちを受けとめることがまず必要」とした上で「東京を目指したい、レスリングを続けたい、現役として続けたいというなら、本人の望む練習環境、コーチをどうするか、試合をどうするか。現在ではハイパフォーマンスセンターで総合的な支援もできる。全面的な支援をしたい」とサポートする姿勢を見せた。

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2018年3月8日のニュース