河端 男子ケイリン銀!日本勢25年ぶりメダル「自信になる」

[ 2018年3月3日 05:30 ]

自転車 世界選手権第2日 ( 2018年3月1日    オランダ・アペルドールン )

自転車世界選手権男子ケイリン決勝 ゴール前で競り合う河端(左)
Photo By 共同

 トラック種目の男子ケイリンで河端朋之(33=日本競輪選手会)が銀メダルを獲得した。日本自転車競技連盟によると、男子ケイリンでの日本勢の表彰台は93年に銅メダルを獲得した吉岡稔真以来で25年ぶり。6選手による決勝は最終周回で後方から順位を上げ、最後の直線で2位に入った。

 最後のカーブを抜けると、河端はさらに加速した。トップには及ばなかったが、男子ケイリンの日本勢では25年ぶりの表彰台となる2位。ヘルメットを脱ぐと、人なつっこい笑みを浮かべた。

 「器用な選手ではない。できることをやる」。それだけに集中した。できることとは「どこかで一発、自分のタイミングで踏み込む」。ペーサーが外れた残り3周から他の選手が前方で競り合う中、力を温存。最終周回に入った時も後方だったが、残り半周付近で一気にギアを上げた。

 過去には「そんなに長い距離を踏める選手ではないのに無理して先行するレースをしたりしていた」という。考え方を変えたのは一昨年10月に就任したブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチで、河端の特長を引き出して自分の走りに集中させた。

 2月のアジア選手権で優勝して手応えをつかみ、世界の大舞台でも持ち味を発揮。レース途中で仕掛ける力の不足を感じながらも「メダルを獲れたのは一つの自信になる」とうなずいた。

 ◆河端 朋之(かわばた・ともゆき)1985年(昭60)2月7日生まれ、鳥取県出身の33歳。岡山支部。09年1月プロデビュー。競輪では鋭いダッシュを武器に最上級のS級上位で活躍。通算682戦195勝。主な自転車競技実績はW杯第1戦ケイリン2位(12〜13年)、アジア選手権スプリント優勝(15年)、同ケイリン優勝(18年)。12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪とも落選。1メートル70、79キロ。血液型B。

 ▽ケイリン 日本発祥で00年のシドニー五輪から実施されている。日本生まれのスポーツとしては柔道に続く2番目の五輪種目。12年ロンドン五輪では女子ケイリンも正式種目に。5〜8人の選手が1周250メートルのトラックを8周して着順を競う。競輪と違ってラインを組むことは禁止されている。

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