小平、冬季初の主将で金 目標「百花繚乱」達成できた

[ 2018年2月27日 05:30 ]

平昌冬季五輪 日本選手団帰国

<平昌冬季五輪日本代表団帰国会見>笑顔でスピーチする主将の小平
Photo By スポニチ

 平昌から東京へ。日本選手団の主将を務めた小平が“負の連鎖”を断ち切った。スピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得。主将という思い責任を背負いながら頂点に立ったのは、冬季五輪では史上初の快挙。「葛西さんがソチ五輪で銀メダルを獲り、主将がメダルを獲れるという話に変わっていけるんじゃないかと思います」。謙遜しながらも、小平は達成感に満ちていた。

 冬季だけでなく夏季五輪にも主将にまつわる因縁がある。92年のバルセロナ五輪の柔道男子の古賀稔彦を最後に、日本選手団の主将は6大会連続で金メダルを逃している。16年リオ五輪では4連覇を狙ったレスリング女子の吉田沙保里が銀メダル。多くのアスリートが見えない力に屈してきたが、東京を前に小平が風向きを確実に変えた。

 「今回、主将として私なりの目標として“百花繚乱(りょうらん)”を挙げた。たくさんの競技できれいな花を咲かせてくれた。そのメダルを輝かせることができるような競技生活を送っていけたら」。冬季最多となるメダル13個。小平の活躍が日本勢に火を付け、2年後の東京五輪にもバトンをつないだ。

 成功を収めた主将として小平は今後の競技生活にも注目が集まる。「この後に行われるパラリンピック、20年に行われる東京五輪の選手たちにバトンタッチできるよう、私たちも次のチャレンジに向かって頑張っていきたい」。小平の次なる目標は、世界記録の更新。3月3日から始まる世界スプリント(中国・長春)が五輪後初の舞台となる。大役を終えた女王には、まだまだやるべきことがある。

 ▽五輪のメダル報奨金 日本オリンピック委員会(JOC)は五輪のメダル獲得者について金500万円、銀200万円、銅100万円の報奨金を設定している。団体戦の場合は人数分、支給される。また、日本スケート連盟も平昌五輪からJOCと同額に報奨金をアップ(従来は金300万円)しており、金メダル2個を獲得した高木菜の場合、両団体から合計2000万円を受け取る。また、所属企業によって報奨金を定めているケースもある。

続きを表示

2018年2月27日のニュース