カー娘 藤沢、メダルに「今までやってきたことが間違いじゃなかった」

[ 2018年2月25日 00:20 ]

平昌冬季五輪 カーリング女子3位決定戦   日本5―3英国 ( 2018年2月24日 )

第1エンド、笑顔でハイタッチする藤沢(右)ら日本
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 平昌冬季五輪は24日、カーリング女子の3位決定戦を行い、世界ランク6位の日本(LS北見)は同4位の英国と対戦。5―3で勝利し、銅メダルを獲得した。同種目のメダル獲得は男女通じて史上初。

 【スキップ藤沢五月に聞く】

 ―メダルが決まった瞬間は。

 「私の最後のショットが本当に良くなかった。むしろ相手は本当に簡単なショットだったので、相手が投げる前にもう、知那(吉田)とも簡単なショットにさせちゃったねっていうので後悔もしていたんですけど、やっぱりプレッシャーのかかるショットではあったので、ちょっと信じられなかったんですけど、あ、本当に勝ったんだという気持ちでした」

 ―ロースコアが続く展開となったが。

 「もともとイギリスのチームはすごく積極的な攻撃的なチームなので、すごくお互いに石のたまるような試合になるかと思っていたが、今までにないぐらいディフェンシブな作戦をしてきたので、それもまあ試合の前半から気づいてはいたんですけど。ハーフタイムの時にJDコーチが相手がすごくディフェンシブに来ているからそれに流されないように、チャンスがあれば自分たちからアグレッシブに攻めていくのを忘れないでと言ってもらえた。9エンド目が特にそうだったんですけど、攻めることができたのはコーチの一言だったのかなと思います」

 ―試合直後、イギリスチームと冷静に握手しているように見えた。

 「信じられないという気持ちの方が大きかったですけど、最後握手するのはマストなので。相手ももう握手してきたので、お互いにいいゲームだったねというのは」

 ―終盤のスチールなど粘りを発揮した。その源は。

 「やっぱり昨日負けてはしまったんですけど、セミファイナルがすごく1エンドをのぞいてすごくいいゲームができていたので、私のショット自体もすごく安定してましたし、自信はあったので本当にスイーパーだったり知那に氷の滑りだけ確認して、あとは自分のフィーリングで投げるっていう。自信はあったので。それを信じてできました」

 ―メダルに手が届いた。

 「でも本当にほぼ負け試合で。さっきJDコーチと麻里ちゃんとも話したんですけど、本当に何やってんだっていう感じで試合中は私のショットを見て思っていたという風にも聞いたので、でも私も正直そう思っていて、まあそれで勝ちはしましたけど、まだまだやるべきことはありますし、課題も残った試合だったので。伸びしろがあるっていう風に言えばポジティブなんですけど、私たちらしい勝ちだったのかなという風に思います」

 ―日本カーリング界初のメダル。

 「今までずっと過去の五輪に出場した先輩たちがメダルを目指して戦ってきてくれた中で、やっぱりその今までの実績や経験が私たちの今のチームにも生かされていますし、その誇りを持って臨んだ五輪でもあったので、着実に日本のレベルがアップしているなというのを見てくれた先輩たちだったり、カーリングを応援してくれている人たちに見せられたかなと思います」

 ―第9エンドでスチールした場面、1投目でスイッチが入ったように見えた。

 「相手の石がハウスにある中でのショットだったのでここが勝負時だとわかっていましたし、昨日の試合からドローウェイトには自信があったので、本当に自分を信じてスイーパーを信じて知那のラインコールを信じて投げる。自信を持って投げるというのができてよかったと思います」

 ―父の夢でもあった五輪でメダル獲得。

 「予選までしかこっち来る予定がなくてタイブレークの日に帰ってしまったんですけど。早く、私もまだもらっていないんですけど、帰ってメダルを見せたいなという風に思います」

 ―今まで苦労も。こみあげてきた思いなどは。

 「試合終わった後に麻里ちゃんとかには今まで結構つらいところとか思い出してしまって、つらいときどうしても麻里ちゃんに助けてもらっていたことが多かったので。麻里ちゃん見てうるっときてしまいました」

 ―北海道に帰ってきてよかった?

 「長野にいるときにも男子チームの長岡コーチにも世界での戦い方を教えてもらったのもそうですし、長野での5年間が本当に私の成長するきっかけをくれたので、こっちに帰ってきて、麻里ちゃんだったり、知那だったり、今のチームで長くやっていて経験のある選手の中で、私がやらせてもらって、もう一段階、二段階以上に成長させてくれた。本当にみんなに感謝です」

 ―どんなチーム?

 「みんなで戦っているカーリングチームだったので、それがやってきてよかったんだなっていう。結果に結びついたので、今までつらい時期や勝てない時期もあったが、今までやってきたことが本当に間違いじゃなかったのが本当にうれしいです」

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