米アルペン女子代表のボン、祖父の遺灰を韓国の地へ 滑降コースの岩の上にまき供養

[ 2018年2月23日 11:18 ]

祖父の遺灰を滑降コース付近にまいたボン(AP)
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 平昌五輪アルペンスキー女子の米国代表で、21日の滑降で銅メダルを獲得していたリンジー・ボン(33)が、昨年に亡くなった祖父ドン・キルドーさんの遺灰を、滑降が行われた旌善(チョンソン)アルペン競技場のコース周辺にあった岩の上にまき、いわゆる“散骨”を行っていたことを明らかにした。

 キルドーさんは陸軍のエンジニアとして朝鮮戦争(1950年6月〜53年7月=休戦)に従軍。しかし孫娘の平昌五輪での活躍を見ることなく、昨年11月1日に88歳でこの世を去った。

 AP通信によれば、五輪期間中の会見で祖父について質問されたボンは「祖父にとって韓国は人生の一部でしたし、ここに戻ってくることは大きな意味があったはずです。私にとっても祖父は人生の大事な一部。きっと私の滑りをここで見たかったはず」と語って号泣。しかしその時は遺灰については言及していなかった。

 22日には朝鮮戦争当時の様子を知っている韓国の「龍山(ヨンサン)クラブ」のメンバー、7人がボンと対面。「韓国の自由のために尽くしてくれたことに感謝します」という趣旨の手紙を受け取ったボンは何度も「ありがとう」という言葉を口にしていた。

 かつてプロゴルファーのタイガー・ウッズ(42)との交際でも注目されたボンは今回が五輪4大会目。2010年のバンクーバー五輪の滑降では金メダルを獲得していた。2014年のソチ五輪は故障で欠場。復活を遂げた今季は平昌五輪の滑降と複合で優勝候補に挙げられていた。

 しかし得意の滑降では最後のミスが響いて3位。複合では前半の滑降で1位になりながら、後半の回転で途中棄権となってメダルを逃した。

 それでも「このオリンピックで競技ができることは私にとって特別な意味がありました。祖父のために全力を尽くして優勝したかった。でも銅メダルであってもきっと喜んでもらえると思います」と散骨を終えたボンは感無量の面持ち。五輪は今回が最後と見られているが、祖父を“第二の母国”に連れて帰ったことでボンの表情には充実感があふれていた。

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