宮原、メダル届く!羽生も驚く集中力「初めての五輪とは思えない堂々さ」

[ 2018年2月23日 05:30 ]

平昌冬季五輪   フィギュアスケート女子フリー ( 2018年2月23日    江陵アイスアリーナ )

フリーに向け練習する宮原知子(右)とザギトワ
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 フィギュアスケートの女子フリーが23日に江陵アイスアリーナで行われる。ショートプログラム(SP)4位の宮原知子(19=関大)と5位の坂本花織(17=シスメックス)は22日、公式練習で最終調整。同日に練習した男子連覇の羽生結弦(23=ANA)から集中力を評価された2人は、10年バンクーバー大会の浅田真央以来となる日本女子2大会ぶりの表彰台を目指す。

 銀盤に水色の衣装が映える。23日のフリーに出る宮原が、メークを含めて本番の格好で練習をした。表彰台を争う最終グループの残りのメンバーは皆、練習着。前日から試合モードで臨むのはいつも通りとはいえ、存在感十分だった。

 「いい感じです。もう一息です」

 笑顔で残した短い言葉に手応えを感じさせた。「蝶々夫人」をかけた滑りでは、3回転サルコーで転倒したものの、40分間の練習全体を見れば大きなミスはこれぐらいだった。

 今季のフリーの衣装は“五輪カラー”と言っていい。06年トリノの荒川静香をはじめ、直近5大会のうち4大会は、フリーで青基調の勝負服をまとった選手が優勝をしている。ザギトワ、メドベージェワのOAR勢2人がSPで飛び出した状況とはいえ、縁起のいい色で、メダル争いへ勝負をかける。

 大一番に臨む宮原と坂本に、フィギュア界における世界一頼もしい言葉も届いた。男子66年ぶりの五輪連覇を果たした羽生が、練習後に日本女子2人の印象を口にした。

 「集中の仕方が、初めての五輪とは思えない堂々さがあった。彼女らなりに頑張ってほしいな」

 宮原が4位、坂本が5位発進をした前日21日のSPを、羽生はテレビ観戦していた。画面越しに伝わってきたのは、2人の演技に向かう姿勢だった。結果的にそろってSPの自己記録を出すことになる。五輪連覇の王者が認めた気持ちのつくり方を、フリーでも発揮できれば…。メダル争いが面白くなることは間違いなさそうだ。

 宮原と、3位オズモンド(カナダ)の差は2・93点ある。しかし、SP後に「今まで努力してきたことを全て出したい」と語ったように、恐れることはない。フリーのベストスコアも、予定するジャンプ7本の基礎点合計も、日本のエースの方が昨季の世界選手権2位よりも上だ。逆転メダルは可能。日本が誇る金メダリストの太鼓判と、ラッキーカラーも味方に付けて勝負に出る。

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