【岡崎真 分岐点】宮原、坂本にメダルチャンス…いかにミスを少なくするか

[ 2018年2月22日 10:30 ]

平昌冬季五輪 フィギュアスケート女子SP ( 2018年2月21日 )

女子SP、4位につけた宮原知子(撮影・小海途 良幹)
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 宮原は団体戦で回転不足を取られたこともあって、練習の時から凄く緊張しているように見えた。冒頭の連続ジャンプをクリアした後もそこで安心することなく、最後までほどよい緊張感を保ったまま滑りきった。全体的にスケートもよく伸びていたし、小柄な体格を感じさせない緩急をつけた大きな滑りで演技点でも高得点を得ることができた。今回は回転不足判定もなく、恐らく本人も満足のいく内容だったはずだ。

 坂本も宮原に負けない抜群の滑りを見せてくれた。細かく言えばループやアクセルはやや跳び損ねたような感じもあって、彼女の中では100点満点のジャンプではなかったかもしれない。だが、そこから持ち前の高さと流れで何事もなかったかのようにまとめ、GOE(出来栄え評価)でもしっかり加点を稼いだのはさすがだった。

 メドベージェワ、ザギトワの上位2人は別格としても、3位のオズモンドは比較的フリーでのミスが目立つ選手なので、2・93点差の宮原はもちろん、5・69点差の坂本も十分にメダルのチャンスはある。ハイリスクハイリターンの4回転ジャンプで競う男子と違って、女子は大きな差がつきにくい。その分、わずかなミスが致命傷になる可能性が男子よりもさらに高い。いかにミスを少なくするかが、明暗を分けることになりそうだ。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2018年2月22日のニュース