綾乃“里谷超え”21歳73日で金 漁師仕込みの根性と体力

[ 2018年2月22日 05:30 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート女子団体追い抜き ( 2018年2月21日 )

表彰式を終え、スタンドの声援に手を振る(左から)高木菜、高木美、佐藤、菊池彩
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 普段以上の責任を背負い、その重圧に打ち勝った。両手を突き上げた佐藤はとびきりの笑顔を見せた。「昨日から今まで感じたことのない緊張があった。たかが半周だけど不安しかなかった」

 準決勝と2本を滑る高木菜に代わって、決勝に専念した佐藤はいつもより半周多い1.5周を先頭で引っ張る役割を任された。父・文則さん(49)は本職がカニ漁の漁師。小学生の頃には早起きして港で父の帰りを待ち、氷水を用意し、サンマを発泡スチロールに詰める作業を手伝った。漁師仕込みの根性と体力。五輪決勝の大舞台でもおじ気づくことはなかった。

 「ラスト1周半ぐらいで転びそうになってしまったのはあったが、スタートは失敗なくできた」。里谷多英(21歳244日)を上回る冬季五輪日本女子最年少の21歳73日で金メダルを獲得。「美帆さんのスピードをもらって菜那さんに渡すことができた」と自らの役目を果たし、チームワークの結実を喜んだ。

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2018年2月22日のニュース