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追い抜き娘、五輪新で金!美帆は冬季初の同一大会“3色メダル”

平昌冬季五輪 スピードスケート女子団体追い抜き ( 2018年2月21日 )

金メダルを獲得し笑顔の(右から)高木美、高木菜、佐藤、菊池彩
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 スピードスケートの女子団体追い抜き(パシュート)で、高木美帆(23=日体大助手)、高木菜那(25=日本電産サンキョー)、佐藤綾乃(21=高崎健康福祉大)の日本は、前回覇者オランダとの決勝を2分53秒89の五輪新記録で制して金メダルを獲得した。同種目で日本が金メダルを獲得するのは、男女を通じて初の快挙。この結果、日本のメダルは計11個となり、98年長野大会の10個を上回って冬季五輪の歴代最多記録を更新した。高木美は冬季五輪の日本史上初めて1大会で金・銀・銅の3色のメダルを手にした。

 フィニッシュラインを越えると高木美は拳を突き上げた。五輪記録を1秒72も更新する驚異的なレコード。歓喜を爆発せさると両端の姉・菜那、佐藤を抱き寄せた。最初の銀メダルで悔し泣きし、銅メダルにはにかんだが「最後のパシュートでこん身のガッツポーズを出せてスッキリしている」と達成感をにじませた。

 レース前夜、選手村の部屋でメンバーは普段とは違う行動を取っていた。「姉は凄いしゃべっていて、佐藤は凄い黙っていた」。カナダとの準決勝を無難に乗り越え、1時間50分後に迎えた決勝。メンバーは菊池彩花(30)から佐藤に代わり、体力を温存した21歳と姉とで前回覇者に挑んだ。緊張感を見せた2人をけん引し、中盤はリードを許したものの再逆転。勝負を決めると「感無量です」と笑顔いっぱいだった。

 10年バンクーバー五輪の団体追い抜きは控えだったが、レース前は円陣に加わり「レースが始まる前に泣きそうになった」。競技中はリンク脇で大声で残り周回を叫び銀メダルを獲得した小平奈緒(31)らとウイニングラン。経験を持ち帰った15歳は4年後に全てをぶつける覚悟だったが、ソチは代表落ち。それでも涙を拭い代表発表から8日後の試合に出場。立ち止まってはいられない訳があった。

 中学3年の7月。スケートとともに取り組んだサッカーで十勝地区決勝に進んだ。こぼれ球を押し込み、2点目を決めて3―0で快勝したが、人前で見せたことのない涙をこぼした。「体を2つにしたい」。スケートのカルガリー合宿に参加するため、8月の全道大会欠場を決意していた。サッカーを犠牲にして、全てをスケートに懸けた。だからプライドが傷ついても視線を上げることができた。

 結果を重視する姉・菜那に対し、中身を追求する美帆。対照的な思考を持つ姉妹の中で常に光を浴びてきたが、初めて挫折を味わったソチ五輪に、がむしゃらに夢を追いかけた姉は出場した。クールに生きてきた天才少女は成長を妨げた過去の自分を捨て、力強く夢舞台に戻ってきた。

 姉妹で完成させた“金銀銅コンプリート”。「それは姉妹だけの力じゃなくて、チームのメダル。みんなで勝ち取ったメダルの重さに喜びを感じている」と柔和な笑みを浮かべた。挫折を乗り越えた天才少女は、世界の頂点までもつかんでみせた。

[ 2018年2月22日 05:30 ]

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