山中、妻の“予言”恋文で5位 小平の練習パートナーが日本勢最高

[ 2018年2月20日 05:30 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート男子500メートル ( 2018年2月19日 )

男子500メートル、滑走する山中
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 スピードスケート男子500メートルが行われ、山中大地(27=電算)は34秒78で日本人最高の5位入賞を飾った。女子500メートルを制した小平奈緒と同じ結城匡啓コーチに師事。高め合った先輩にメダルで恩返しを目指したが、かなわなかった。10年バンクーバー銅の加藤条治(33=博慈会)は34秒831で6位、長谷川翼(24=日本電産サンキョー)は35秒08で14位に終わった。

 日本をたつ前、16年に結婚した元スケーターの麻衣夫人から渡されたラブレター。約束通り14日のバレンタインデーに開封すると、こんなことが書いてあった。

 “前の組でいいタイムが出て、盛り上がるはず。そういう気持ちで焦らず準備して!今回の五輪は今までの人生の一部。27年かけて準備してきたんだから大丈夫だよ”

 実力者がそろう終盤。レースが進むたびにトップが入れ替わる。実際に前の16組目で五輪新記録が出た。だが、夫人の手紙を思い出し「それで受け止められ集中できた」と大歓声にも冷静でいられた。100メートルは全体3位の9秒55。小平が「尊敬の域」とうなる最終コーナーも鮮やかに駆け抜けた。だが、力及ばず5位。「前の組でいいタイムが出た。それでも集中して自分の滑りができた」と満足感を見せた。

 18日に同じチームで練習する小平が金メダルに輝いた。まぶしい姿を見て気合が入った。「一緒に練習してきて良かった。自分も何かいい結果で恩返ししようと思った」。メダルには0秒13届かなかったが、初出場だったソチでの1000メートル36位から確かな進歩があった。「日本のお家芸」と言われた種目で2大会連続表彰台を逃した悔しさはある。それでも、夫人の思いも背負った日本人最高位の結果には充実感もあった。

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2018年2月20日のニュース