小野塚“狙って”5位通過 2大会連続連続メダルへ「出し切る」

[ 2018年2月20日 05:30 ]

平昌冬季五輪 フリースタイルスキー・ハーフパイプ女子予選 ( 2018年2月19日 )

予選2本目、華麗なエアを決め、5位で予選通過した小野塚
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 ハーフパイプ女子予選は昨年の世界選手権覇者の小野塚彩那(29=石打丸山ク)が、84・80点の5位で予選を突破した。2番滑走とあって1回目は74・60点にとどまったが、2回目に難度を上げて得点を伸ばした。900(2回転半)を温存するなどライバル同様に演技構成にはまだ伸びしろがあり、20日の決勝ではソチ五輪銅に続く2大会連続メダルに挑む。鈴木沙織(28=城北信用金庫)は71・80点で14位、渡部由梨恵(29=白馬ク)は56・60点の22位で予選落ちした。

 「予定通り」。予選の滑りと結果を見た小野塚は冷静だった。2度目の五輪とあって大舞台にも動じず「トレーニングから調子がよかったし、緊張はあまりなかった」と試合に集中していた。

 2番滑走だけに「1本目の点の出方は渋かった」と74・60点にとどまって8位発進となった。2回目は途中のスイッチ(後ろ向きに滑る)でのトリックを1回転から2回転に増やし、得点を伸ばして5位に浮上。「コーチとも5、6番ぐらいに、と話していたので狙いはよかったかな」と決勝に向けてもくろみ通りの位置につけた。

 予選を滑ってみてジャッジの採点傾向を「今回は特に高さを見られている」と感じたという。高さはこれまで小野塚の大きな武器になってきた。ただし、この日は1、2回目とも平均1・2メートル、最高到達点が2・7メートルと迫力を欠いた。

 ライバルたちに目を向ければ予選3位のシガニー(米国)の1回目は最高4・9メートルにも達し、平均でも2・9メートル。予選1位のシャープ(カナダ)も最高3・8メートルの平均2・5メートルをマークした。「パイプの中の雪が速くて滑りやすい。高さはさらに上げていける」という小野塚だが、それを実行しない限り頂点は見えてこない。

 回転技も2回転半は出さずに温存した。上積みを残したまま迎える決勝へ。「全体のレベルが上がってきている。そこにいかに食いついていけるか。やってきたことをしっかり出し切りたい」。高さ、回転、グラブ。全てを備えた滑りがメダルへの道を切り開く。

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2018年2月20日のニュース